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...どうにか、なってしまいそう。
告白ってこんなに緊張するものなんだ。
「...好きって...？」
「...付き合ってくれませんか、私と」
訪れた沈黙は重い。
先輩の顔は見れない。
だから、彼からの声だけを待つ。
何て言われるのかな...。
.
「そっか...」
その返答に、漸く私は顔を上げた。
軽く頭を抑える阿部先輩。
.
...分かる。
先輩は、
...困ってる。
.
「...分かってます。私じゃダメですよね」
「...ごめん」
「...いえ。
もっと素敵な人たくさんいますもんね」
「...」
当たり前だ。
阿部先輩が、私をそんな風に思っていないことなんて。
私が都合よく解釈して舞い上がってただけ。
先輩の好きな人は、私なんかよりもずっと素晴らしい人なのに。
.
そこから当然、阿部先輩とは気まずい。
部活でしかも同じパートだから、夏休み中も確実に顔は合わせなくちゃいけないけど、今までしていた何気ない会話は、一切と言っていいほどなくなって。
深澤先輩とかに勘付かれないかドキドキしてる。
きっと阿部先輩もそう。
すごく気を遣わせてるんだろうな、私。
阿部先輩に振られてから一週間以上経ったある日の夕方。
電話が、かかってきた。
.
「...もしもし」
"...もしもし、阿部です"
「先輩...」
.
"...近くで、空いてる日ある？"
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作者名：キキララ
| 作成日時：2022年12月1日 17時
