6 ページ6
その後私たちは学食を共にすることに。
私の横に照が、前にふっかが座る。
「しっかし大学って本当人多いんだな」
ガヤガヤする周囲を見ながら一瞬で麺をすするふっかの言葉に、
「高校の時の3倍はいそうだね」
「それ以上かもなあ」
私がそう返すと照が「2人高校一緒なんだ？」と口を挟んだ。
「うん。俺と同じ大学行きたかったんだよなA」
「違うわ。合わせたのそっちでしょ」
「そうなの？」
「そう。ふっか、私が必死に一般入試の勉強してる時に『俺ここ推薦で行くことになったー！』って満面の笑みで言ってきたんだよ。本当サイコパス」
「ちげーよ照。Aが『ふっかと同じ大学行きたい！』って言ってきたから、しょうがなく俺は推薦受けて合格しただけ」
「平気で嘘つかないでくれる？」
「まあまあ。お前俺にベタ惚れだもんな」
「出たよそういうやつ」
「てかさ冗談抜きで、Aって今までどんな人好きになったの？」
「え？」
「初恋とか」
照も私に目を向ける。
.
「...覚えてないなあ。友達とこの先輩がかっこいいとか話したりはしてたけど、それも好きというより推しみたいなものだし。
初恋とか本当に記憶ない。いつだったんだろうね？」
そう軽く言うと「いや俺らに聞かれても」とふっかが言う。
「照は？」
「えっ？」
「聞きたい照の初恋」
な？と言ったふっかに頷くと、一瞬照と目が合ってから彼が話し始める。
.
「...4歳の時だった」
「相手って誰？先生とか？」
.
「...いや、同級生の女の子」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 282人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：キキララ
| 作成日時：2022年8月22日 20時
