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(Hikaru side)
「...」
ある日大学で。
正面からふっかがよく見かける奴と歩いてきた。
やっぱりどこか気まずい。
すると、
「翔太悪い、照と話あるから」
「ああ、うん」
友達と別れ、一人俺の元へ近づいてくる。
「俺のこと無視しようなんてしおらしいことすんなよー」
「いや、そんなつもりはなかったけど」
「そうなの?」
「むしろ話したいことあって」
「うん、俺もある」
.
「Aと付き合うことになった」
俺とふっかは大学のカフェテリアに2人座って、落ち着いてから切り出した。
ふっかは笑みを浮かべ、
「流石に知ってるよ」
「だよな。
...ふっか。俺ふっかには本当、」
「あーやめやめ。感謝とかならマジいいって。なんせ親友に既に言われたから」
「親友?」
「俺はAの親友なんで」
彼は、悪いなと言いニヤッと笑って、
「俺は彼氏にはなれねーけど、照だって俺みたいにAの親友にはなれねーからな」
「確かに」
「あーあんな可愛い親友がいる俺って幸せ者だわ」
「なあそういうノリこれからも続けんの?」
「あ、彼氏の前だったわ」
「俺その冗談前から気が気じゃなかったから」
「照目がガチで怖いんだって。お前もしかして嫉妬深い?」
「うん」
「即答は本当のやつだな。でも大丈夫だって」
「何が」
「俺が割り込むなんてほぼゼロだし、Aが照を選ばないのも同じぐらいゼロだから」
真剣なふっかにはより身構える。
Aはよく、こいつじゃなくて俺を選んでくれたなと思うぐらい。
「でもだからって安心してAを大事にしないんなら、俺もいつでも鎧被って戦うからな」
「とっくに捨てていいよ。俺も手放すつもりないし」
そう返すと、ふっかは満足そうに顔を緩ませた。
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作者名:キキララ | 作成日時:2022年8月22日 20時