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あっという間に夏休みが終わり、新学期を迎えた。
講義が終わってお昼休みの時間、女の子と楽しそうに話すふっかが目に映る。
女の子と居ても緊張した空気を纏っていないのがふっからしい。
するとその彼が私を見つけた。
途端にその子の元を離れ、私に近づいてくる。
「よっ、A」
「あ、うん。あの子と話してなくてよかったの？」
「うんいいよ、それにそんなこと気にしなくても」
ふっかは優しく微笑んでから、
「なあ、昼食べよ」
「うんいいよ」
「寿司」
「はい？」
.
連れられたのは回転寿司だった。
思わぬ選択肢だったけど久々で楽しい。
入口や窓の向かい側にふっか、厨房が見える側に私が座る。
「ここでもふっかはラーメン食べんだね」
「回転寿司のラーメンも美味くない？」
「美味しいよ」
ふっかは今度はお茶目な笑顔を見せる。
今改めて２人は少し緊張するなと心の片隅で思っていると、ふっかに電話がかかってきて彼は席を外した。
すると少ししてから聞こえてきた、通路を挟んだ隣のテーブルに座る女子３人組の会話に意識が持っていかれた。
「私さ、照に告白しようと思ってるんだよね」
「え、前から狙ってた１年生？」
「そう岩本照」
...え、
どう考えても照、だよね。
そしておそらくこの３人は同じ大学の先輩だろう。
変な感情で満たされる中運悪く、
「ごめんごめん」
「...ううん」
席を外していたふっかが戻ってきた。
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作者名：キキララ
| 作成日時：2022年8月22日 20時
