３．後ろの席の彼 ページ5
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「なんで断んねぇの」
『……心操くんには関係無いじゃん』
入学して少し経ってもうそろそろこの高校生活にも慣れ始めた。放課後、せっせと黒板を消す私に話しかけて来たのは出席番号が私の次である心操人使くんだ。
特に仲が良い訳では無いけれど、何かと一緒になることが多い。
「ずっと思ってたけど、お前ってほんと俺に当たり強いよな」
『いいよ別に、手伝ってくれなくて』
さりげなく上の方を消してくれる彼に、私は振り返る。
「嫌いなの？」
『心操くんは嫌いじゃないよ。でも男の人は嫌い』
「…なんで？」
『なんでも』
言いたくない私の気持ちを察したのか、どこかやりづらそうに頭の後ろを掻いた彼が「そ」と息を吐くように言う。
別に、男の人に何かされたとかそういうわけじゃないけれど。
今までクラスの男子と関わってろくな目に遭ったことがないから。
少し気まずい無言が続いて、
「他の掃除当番の奴らは？」
心操くんがまた口を開く。
それに対して「用事あるんだって」と返せば、彼は呆れたように目を細めた。
「それ、都合良く押し付けられてるだけだろ」
『決めつけてるでしょ、それ』
「…お前なんかいっつも雑用やってるじゃん」
『頼られるのも案外悪くないよ』
宿題を見せたり、雑用の仕事をやったり、ごくごく普通の女子高生みたいでいいじゃん。
私の返しにため息を吐いて「まあ早乙女がいいならいいけど」と心操くん。
「お人好しも程々にしとけよ」
彼はそれだけを言い残して、黒板消しを置くと去っていってしまう。
『………それはそっちじゃん』
上の方まで綺麗な黒板を見上げてポツリと呟く。
後ろの席の心操くん。下心が見えなくて、ちょっとぶっきらぼうで、良い人だ。
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優兎 - いろいろヒロアカの小説って神作品多いよね(褒めてる) (2021年10月17日 22時) (
レス) id: 0546f8eab3 (このIDを非表示/違反報告)
涼宮(プロフ) - シズク。@ｲｪｲ！さん» ありがとうございます！ほんと羨ましいですね〜！百ちゃんとお友達！ (2021年10月3日 19時) (レス) id: a21cd312f2 (このIDを非表示/違反報告)
シズク。@ｲｪｲ！ - めっちゃおもろい！そして百ちゃんと友達っていいな〜夢主！ちょっと立場変わってくれないかn((殴 更新、頑張ってくださいｯｯ！ (2021年10月3日 18時) (レス) @page16 id: 7ae2ca5e7c (このIDを非表示/違反報告)
涼宮(プロフ) - 彩さん» ありがとうございます！続きも後々公開していくつもりなのでよろしくお願い致します！ (2021年10月3日 18時) (レス) id: a21cd312f2 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - とても面白くて一気読みしちゃいました！続きがとても気になります！更新頑張ってください！ (2021年10月3日 18時) (レス) @page16 id: 7d36b12761 (このIDを非表示/違反報告)
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