２８．気まずい ページ30
私の目の前にはジョッキパフェ。
向かいに座っている轟くんが「デケェな…」なんて呟いた。
…なんでこんなデートみたいな状況になっているのか。
(というか、私あんまり話すの得意じゃないし気まずいんですけど)
自分からついてきた癖に話を振ろうともしない彼。
轟くんはお茶を飲みながらぼんやりと窓の外を見ていた。
『…お茶飲みたかったの？』
今日は夏期講習。知り合いに見られることもないだろうし、少しくらい2人きりでも変な誤解を受けたりはしないと思って恐る恐る尋ねた。
なのに、
「え？…別にそういうわけじゃねぇけど」
不思議そうに返された。
なんで私が首を傾げられなきゃいけないのだろうか。首を傾げたいのはこっちの方だっつの。
まあいいや、とパフェを食べる。
『美味しい…』
思わず声が漏れた。百ちゃん達も来ればよかったのに。あ、でもこの後バーベキューあるからお腹空かせた方がいいのか。
口に広がるくどいくらいの甘さに、ほっぺたが緩む。
「…A、今日はメガネじゃないんだな」
『うん、休みだし』
「普通逆じゃねえか？」
『まあそうなんだけど、メガネかけてた方が目立たないで済むし』
「目立ちたくないのか」
個性を上手く使えないから、直接人を見ないようにメガネかコンタクトを常に使っている私。目が悪いわけではないんだけど。
『だから校内で特に目立つ君と一緒にいるところを見られると困るの』
「俺と？」
『そう。なんで轟くんはそんなに私と話したいわけ？』
そう聞いたところで、私の心の中の心操くんが“自意識過剰”と呆れたように言う。
…そうだ、こういうところだ私。誰も私と話したいなんか言ってないのに。自惚れすぎ。
「話すことに理由って必要か？」
『理由…』
「お前が嫌なら俺もなるべく距離置くようにする。不快な思いさせてたなら悪かった」
その言葉に、私はなんて返せばいいか分からなくて下を向く。罪悪感が湧いてきたのだ。
(そんな言い方、ずるいじゃん…)
気まずい沈黙が少し流れて、私は溶け始めたアイスを口に運ぶ。
『…別に、不快とかじゃないけど』
これだから、優しくて天然な男の人は苦手なんだ。
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優兎 - いろいろヒロアカの小説って神作品多いよね(褒めてる) (2021年10月17日 22時) (
レス) id: 0546f8eab3 (このIDを非表示/違反報告)
涼宮(プロフ) - シズク。@ｲｪｲ！さん» ありがとうございます！ほんと羨ましいですね〜！百ちゃんとお友達！ (2021年10月3日 19時) (レス) id: a21cd312f2 (このIDを非表示/違反報告)
シズク。@ｲｪｲ！ - めっちゃおもろい！そして百ちゃんと友達っていいな〜夢主！ちょっと立場変わってくれないかn((殴 更新、頑張ってくださいｯｯ！ (2021年10月3日 18時) (レス) @page16 id: 7ae2ca5e7c (このIDを非表示/違反報告)
涼宮(プロフ) - 彩さん» ありがとうございます！続きも後々公開していくつもりなのでよろしくお願い致します！ (2021年10月3日 18時) (レス) id: a21cd312f2 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - とても面白くて一気読みしちゃいました！続きがとても気になります！更新頑張ってください！ (2021年10月3日 18時) (レス) @page16 id: 7d36b12761 (このIDを非表示/違反報告)
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