２３．I・アイランド ページ25
·
今日は夏期講習はお休み。
ついにやって来た“I・アイランド”。
綿密な検査を抜けた私とママは荷物はホテルに置いて観光していた。
『ママ、それ逆に目立つよ…』
「そう？」
女優帽にサングラス…芸能人が来てますよというのを仄めかすような格好だ。
(てか、もう別に芸能人じゃないし…)
やや呆れながらも、私はママの横を歩く。
「ほら見て、A。ヴィランアタックだって。Aもやって来たら？」
『無茶言わないで！？』
フラリと観客席の方へと足を進めるママ。
私はそれに続いて手すりに手を添えた。
『…うわ』
「あれ、あの子見たことある気がするな」
大きな爆破音が響く。
…私の通う雄英高校で知らない生徒は居ないほどの有名人。
『爆豪くん…』
別に知り合いってわけじゃないけれど、体育祭の時のあの拘束されてたイメージしか無くてちょっと苦手。顔も怖いし。
うちのクラスの女子はかっこいいだなんだ言っていたけれど、私はイマイチピンと来ていない。
「これはすごい！クリアタイム15秒…トップです！」
わっと司会の方が盛り上がったところで、誰かを見つけたのか爆豪くんが観客席の方へと飛びついた。
『あ…』
そこに居たのはA組の緑谷くん…と、百ちゃんとその他数人見覚えのある面々。
例の招待状…百ちゃんはクラスの友達に譲ったのだろう。
何故か飛び入り参加で緑谷くんがヴィランアタックにチャレンジ。
隣でママが「あの子もさっきの子も雄英の子でしょ！体育祭で見た覚えあるもの！」と騒いでるのを適当に流した私は、すごいスピードで仮想ヴィランを倒していく緑谷くんを見下ろす。
「ヒーロー科の子、すごいねぇ」
『うん、百ちゃんはやんないのかな』
緑谷くんは爆豪くんには及ばずとも2位。
そろそろお腹空いた…とママに言おうとしたところで、目の前の崖が氷に変わった。
『…げっ』
地面にそっと手を置いている紅白頭が見え、私は思わず顔をしかめる。
…お詫びを断ったあの日から顔を合わせていないから少し気まずいのだ。
「じゅ、14秒…！現在トップに躍り出ました！」
…見事に1位。
ママがわっと楽しそうに声を上げる横で「早く行こうよ」と彼らに背を向けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 718人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
優兎 - いろいろヒロアカの小説って神作品多いよね(褒めてる) (2021年10月17日 22時) (
レス) id: 0546f8eab3 (このIDを非表示/違反報告)
涼宮(プロフ) - シズク。@ｲｪｲ！さん» ありがとうございます！ほんと羨ましいですね〜！百ちゃんとお友達！ (2021年10月3日 19時) (レス) id: a21cd312f2 (このIDを非表示/違反報告)
シズク。@ｲｪｲ！ - めっちゃおもろい！そして百ちゃんと友達っていいな〜夢主！ちょっと立場変わってくれないかn((殴 更新、頑張ってくださいｯｯ！ (2021年10月3日 18時) (レス) @page16 id: 7ae2ca5e7c (このIDを非表示/違反報告)
涼宮(プロフ) - 彩さん» ありがとうございます！続きも後々公開していくつもりなのでよろしくお願い致します！ (2021年10月3日 18時) (レス) id: a21cd312f2 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - とても面白くて一気読みしちゃいました！続きがとても気になります！更新頑張ってください！ (2021年10月3日 18時) (レス) @page16 id: 7d36b12761 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
