12話 ページ12
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真っ暗な街を抜けて、街灯が光る街を越えて、また街灯が少ない街に来た。
「もうすぐ着くよ」
優しく、ゆったりした甘い声。薄暗い車内で、呼吸が乱れそうになるたび聞いた。
只でさえ大柄な男。横抱きのまま座るのはとても窮屈だった。
でも、密着することで得られる、他人の体温と心音。
独りじゃないということが、私を現実に引き戻してくれた。
「伊地知、傘差して」
「はい。もちろんです。」
「硝子のところ行こうな」
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「おかえり」
硝子さんは、ベッドに降ろされた私を優しく抱き締めてくれた。シャンプーか、リンスか、彼女の匂いが鼻孔を擽る。
安心感から、また涙が溢れた。
「淹れたから飲め」
甘くて温かいココア。
泣き疲れたからか、安心したからか。それとも何か混ぜられていたのか─────。
逆らえない睡魔に、目蓋を閉じた。
ラッキーアイテム
教卓
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すず(プロフ) - 緑の白猫さん» コメントありがとうございます!順序立てて進めるように意識しているので、気づいていただけて嬉しいです。これからも試行錯誤していくので、お付き合いください!! (2021年3月3日 21時) (
レス) id: 9e4e4bfd4a (このIDを非表示/違反報告)
緑の白猫 - 中には無理矢理ストーリーを推し進める物も有りますが、此の作品は丁寧に順序立てていて、読み易くて好きです!更新待ってます! (2021年3月3日 13時) (レス) id: 41276e8159 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 陽倖さん» コメントありがとうございます！嬉しいです！陽倖さまの言葉を糧に頑張ります！！！ (2021年2月28日 14時) (レス) id: 9e4e4bfd4a (このIDを非表示/違反報告)
陽倖 - ３話にして神作の予感、、、応援してます!頑張ってください!!!!! (2021年2月28日 14時) (レス) id: 48fa2f8f28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すず
| 作者ホームページ：https://plus.fm-p.jp/u/chirin_rin_rin
作成日時：2021年2月28日 0時
