胃袋掴んでしまいまして

小さじ6 ページ6

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１位だった筈なのに、背後から足音がする。







「A！抜かされたら、不良時代の写真バラ撒くからな！」






「宇髄、コロす...！」






「加速したなァ」






１番手前で待ってくれてる冨岡先生。







「冨岡先生！！」








「まかせろ」







懸命に腕を伸ばして振り下ろすと、大きな掌にポスッと収まった。







タッタッタッと軽い音を立てて走る彼は、どんどん差を開き、ぶっちぎりの１位でゴールテープを切った。









思わず生徒に紛れて「きゃあぁー！」と叫んでしまった。




こりゃぁ、何人か落としたな。そう思うほど、カッコ良かった。









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教室の黒板アートを背景にして悲鳴嶼先生を中心に皆が集まる。それを写すために、私は椅子に登った。







「撮りますよー！」









１日頑張って、砂まみれになった姿を愛おしく感じる。









みんな真剣な顔で一生懸命駆け回ってた。感動して泣きかけたのは秘密。









「………悲鳴嶼先生、号泣じゃないですか！」








私の言葉にギョッとしたように生徒たちが先生の方を向いた。








「嗚呼、みんな良く頑張ってた………」








泣き過ぎの先生を笑ったり、貰い泣きしたり、その様子を全部写真に収めてく。








「A先生も入ってよ！」







「あー！輩先輩いいところに！」










生徒に手を引かれて、一緒にピースをする。





教師って楽しいなぁ。

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