二十粒 ページ20
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なにしてんだろう、私。
冷たい風が私の頭を冷静にさせる。
今、私の居場所は不死川さんのお屋敷しかないのに。
少ないお金だって、屋敷の中だ。
出てきたところで何もできない。
溜め息しか出てこなかった。
「派手にデケェ溜め息だな」
宇髄さんの声に振り返る。
「(いない...?)」
「此処だ、此処。上見ろ。」
「(いつの間に!)」
屋根から音を立てずに降りてきた宇髄さん。
「逢い引きするぞ!」
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「欲しいものねぇのか?」
賑わう街には目を引かれるものがたくさんある。
しかし、今はそういう気分じゃない。
頭の中は不死川さんのことで いっぱいだ。
「櫛でも簪でも何でも買ってやるぜ?」
笑みを浮かべながら言う宇髄さんは、きっと解ってて言っている。
「(あまり、からかわないでください)」
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以前、不死川さんに連れてきて頂いた甘味処。
今日も甘い香りを漂わせている。
「どうした。甘いもん食うか?」
「(すみません、買っていただきたいものがあるのですが......後でお金は、お渡ししますので...)」
「何遠慮してんだ。派手に奢られとけ!」
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「今度は家に遊びに来い!嫁たちが派手に喜ぶからな!」
お屋敷まで送ってくれた宇髄さん。
「今から俺の家に、家出してもいいんだぜ?」と悪戯な笑みを浮かべた。
「そういえば、それなにすんだ?」
買って頂いた餅米と小豆。
「(不死川さんの好物を作ろうと思いまして)」
「お前......不死川に惚れてるだろ」
突然の言葉に頭が真っ白だ。
否定の言葉が出てこない。
「派手にいいじゃねぇか。いのち短し恋せよ乙女!祝言 挙げるときは呼べよ!じゃあな!」
消えたと思ったら、姿は遥か向こう。
突然現れ突然去っていく、不思議な人だ。
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すず(プロフ) - ゆっくり四つ葉さん» コメント・評価ありがとうございます!モチベ上がりまくりです!これからもお付き合いください! (2020年8月11日 22時) (レス) id: 32f4d66fed (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり四つ葉 - 素晴らしい作品をありがとうございます!最高!眼福です!評価が一回しかできないのが辛い… (2020年8月10日 16時) (レス) id: 135b7cf6d1 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 玲華@パピコ同盟さん» ありがとうございます!お陰様で殿堂入り果たしました!! (2020年7月31日 0時) (レス) id: cbf19fa8a4 (このIDを非表示/違反報告)
玲華@パピコ同盟(プロフ) - 高評価100票目は!もらいました!!← (2020年7月29日 16時) (レス) id: d81ad5e1bd (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - はなさん» コメント嬉しいです!ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!! (2020年7月24日 22時) (レス) id: 9b1477a44b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すず | 作成日時:2020年7月19日 0時