斬ってください鬼狩り様〈完結〉

十一粒 ページ11

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「しのぶ様のところに、包帯を届けて頂けますか？」




診察室の包帯が残り少ないらしい。




私が頷くと、アオイさんは早足に作業へ戻っていった。









倉庫の中は整理整頓されており、すぐに見つかった。







片手に抱えれるだけ抱え、診察室へ向う。









最近寝れないせいか、身体がふわふわした。









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中から話し声がする。




戸を叩けば、しのぶさんの返事が返ってきた。









中に入れば、見たことがある羽織の方と目が笑ってないしのぶさん。




「Aさん、ありがとうございます」




「............。」




腕に包帯を巻かれた不死川さんは、気まずそうに私から目をそらした。




軽く会釈をして、棚に包帯を詰める。




「不死川さん、怪我をされたら来て下さいと言ってますよね？」




「こんなの大したことねェ。」




「大したこと なくないんです。血が出てるじゃありませんか。化膿したらどうするのですか。」




「............。」




無視することで会話を終了させた不死川さんに、しのぶさんは溜め息をついた。









「オイ。...テメェ、痩せたか？」







退室しようとしたら、不死川さんの大きな手によって阻まれた。







「不死川さん女性に失礼です。」




「あ"？見たままを言っただけだろうがァ。」







何でもいいから早く解放して欲しい。




だんだん視界が暗くてなっていく。




上手く笑えてるだろうか。









足から力が抜けたとき、ふたりに名前を呼ばれた気がした。

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