＊花言葉１【神童拓人】 ページ6
"帰ったら見てくれ"
そう言って帰り際に渡された物は
リボンの掛かった小さな箱
入っていたのは硝子細工だった
「この花、何だっけ…？」
透き通った硝子の中には
紫色の花が埋め込まれている
花に詳しくない私は
種類なんてわからないけど…
ライトに照らされた硝子細工は
溜息が出るくらい綺麗だ
同封されていた手紙を開くと
達筆な彼の文字が並んでいる
―Aへ
今日で俺と君が付き合って2年が経つ。
最初は敬語を使っていた君のことを思うと
時の流れは早いなと感じさせられるな。
いつも俺のために色々なことをしてくれて
本当に感謝してる。
何度も君の存在に助けられたよ。
君とは色々なことをしたけど
その全てが大切な思い出だ。
だけど俺は
思い出だけで満足するのはやめる。
"今まで"は大切な思い出だけど
"これから"を過去以上に大切にしたいんだ。
君がつらい時は隣で支えたい。
君が楽しい時は一緒に笑い合いたい。
最高の恋人であり続けたい。
大好きなAへ
君にこの花を送ります。
拓人より
ー追伸、読み終わったら電話すること。
私は手紙を置くとスマホを手に取った
数回の呼出音の後
彼の柔らかい声が聞こえてくる
『手紙、読んでくれたんだな』
今はもう大学生になった拓人先輩
キャプテンとして活躍していた先輩は
皆の、そして私の憧れの存在だった
そんな先輩に告白されて
"憧れの人"と付き合うことになった私
この気持ちがいつ恋心に変わったのかは
はっきりとは覚えていないけど
つらい時も楽しい時も
真っ先に思い浮かぶのは拓人先輩の笑顔で
何度も何度も救われた
時に感じる劣等感さえもバネにして
全力で駆け抜けた高校生活
拓人先輩がいたから頑張れた
「…覚えててくれたんですね」
『もちろん。忘れる訳ないだろう？』
余裕綽々といった口調に
自然と笑みが零れてしまう
「それで、何で電話なんですか？」
私の問いかけに
拓人先輩は一息ついて、言った
『その花の名前、知ってるか？』
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しろ(プロフ) - ゆくるさん» ありがとうございます！気長にお待ちいただけたらと思います (2018年2月20日 12時) (
レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆくる - リクエストで、雨宮太陽くんのがみたいです！書けたらで全然大丈夫です！ (2018年2月17日 22時) (レス) id: 9d81f0e141 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 実奈さん» 了解！気長に待っててね〜！ (2018年1月22日 0時) (レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
実奈 - リクエストで御戸と木屋お願いしてもいいかな？ (2018年1月22日 0時) (レス) id: 5e8a5939a3 (このIDを非表示/違反報告)
月乃(プロフ) - しろさん» yes(ﾎﾞｿｯ (2018年1月17日 15時) (レス) id: d3a7059d04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ | 作成日時：2016年9月2日 23時
