＊名ばかりの【浪川・湾田】十六夜月夜様リクエスト ページ45
机上に散らかる参考書
ペン先が紙の上を走る音だけが
静かな部屋に響いている
「なあ、飽きたんだけど」
静寂を破ったのは気怠げな湾田の声だった
ペンを器用に回しつつ
凝り固まった身体をぐっと伸ばす
「仕方ないじゃん、試験直前なんだから」
「そうだけどよぉ…」
「ほら、浪川見習って…って、浪川!?」
真剣な顔で参考書と睨めっこをしていた浪川が
勢い良く机に突っ伏したのを見て
Aが大きな瞳を瞬かせる
「どうしたの、大丈夫!?」
「…ぜんっぜん分かんねぇ…!!」
「もー。どこ？」
「ここ、どうしても数合わないんだよ」
浪川がペン先で指した問題を
Aは床に手をついて覗き込んだ
想像以上に近付いた距離に
肩を揺らす浪川
一方のAは気にする様子も無く
噛み砕いて説明をしていく
「 ＿＿＿＿ってこと、分かった？」
「…っ、おう!!」
「……おいA、俺も分かんねぇとこあるからこっち来い」
腕を引かれて体勢を崩したAの身体を
湾田が何でもないことのように受け止めた
「っ、どこ…？」
「…保健？」
「おい湾田！保健は試験ねぇだろうが！」
「いやぁ俺保健超苦手なんだよなぁ。やっぱ実践が一番だよなぁ」
「てめぇ！さり気なく腰に手を回すな！」
「何言ってんの、早く続きやろ…」
Aの言葉を遮るかのように
浪川が細い手首を掴む
「俺まだ分かんねぇところあるから教えろ」
「おいおい、嫉妬心丸出しはみっともないぜ？キャープテン」
にやにやと挑発的な笑みを浮かべて
湾田がAの肩に手を回した
「……もー！いい加減にしてよ！」
力一杯2人を押し退けたAは
火照る頬を誤魔化すかのように
参考書で顔を隠した
(最悪、集中なんて出来っこない…！)
勉強会とは名ばかりだ
(阿呆、お前と会う口実に決まってんだろ)
(2人きり、は次回のお楽しみだな)
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しろ(プロフ) - ゆくるさん» ありがとうございます！気長にお待ちいただけたらと思います (2018年2月20日 12時) (
レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆくる - リクエストで、雨宮太陽くんのがみたいです！書けたらで全然大丈夫です！ (2018年2月17日 22時) (レス) id: 9d81f0e141 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 実奈さん» 了解！気長に待っててね〜！ (2018年1月22日 0時) (レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
実奈 - リクエストで御戸と木屋お願いしてもいいかな？ (2018年1月22日 0時) (レス) id: 5e8a5939a3 (このIDを非表示/違反報告)
月乃(プロフ) - しろさん» yes(ﾎﾞｿｯ (2018年1月17日 15時) (レス) id: d3a7059d04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ | 作成日時：2016年9月2日 23時
