問題児が2年生になった件について【星章学園】 (ページ4)

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03. フィールドの天使の人気についてページ4

「ねえちょっとこれ見て！」

穏やかな昼下がり

佐曽塚が持ち出したのは
若者に大人気のSNS、イナスタグラムだった

スマホの画面に映っていたのは男女のツーショット

某人気テーマパークのキャラクターを
モチーフにしたお揃いのカチューシャを
身に付けた2人が仲睦まじそうに笑っている

「元帝国のキャプテンと霧野じゃん」

「何々…"初等部時代の後輩と。遊園地なんて久々に行ったけど、なかなか楽しかった。#フィールドの天使"…って、デートかな？」

「コメント欄も盛り上がってる…流石だなぁ」

「こっちも見てよ」

ご丁寧にハッシュタグまで読み上げる早乙女と
純粋に感動した様子の八木原

佐曽塚がハッシュタグをタップすると
霧野が映った投稿が多く現れる

"フィールドの天使サマ。コイツ、俺が先輩でゴッドストライカーなの忘れてるだろ絶対。"

"東京来たよ、って言ったらわざわざ時間作ってくれたAちゃん。北海道土産、喜んでくれたみたいで何より。楽しい時間をありがとう！"

"憧れの霧野さんと！マジで可愛かった…"

そこには
有名選手とのツーショットが幾つも並んでいた

更には星章の一般生徒まで
行事で一緒に撮ったと思われる写真を載せている

水神矢は瞳を瞬かせると大きな溜息を吐いた

「…アイツ、人気だな」

「当たり前だろ。なんせ"フィールドの天使"だぞ」

卵焼きを口に運びながらも冷静な様子で呟く白鳥

早乙女はミニトマトを食べながら
そうだよね、と同意を示す

「昨年は日本代表にまでなっちゃったからね。イナズマジャパン唯一の女子選手、ってメディアからも大注目だったじゃん」

「キャプテン、今日はやけに落ち込んでるね？もしかして霧野ちゃんと何かあった？」

「…まあ」

「うっそ、冗談のつもりだったのに…何々、何があったんだよ～！」

「実はな＿＿＿＿」

水神矢の話を聞いた一同は
同様に瞳を丸く見開いた

冷静沈着な白鳥でさえ箸を落として

そして全員が声を合わせて叫ぶのだった

「告白したぁ!?」