序幕01ー夢主目線ー ページ1
＿＿＿＿それは遠い昔の記憶
莫大な借金を負わされた父
女手一つで幼い兄妹を育てる母
いつしか悪友を束ねる存在になった兄
"神様は不公平だ"
そう思ったのは一度や二度ではない
普通の生活を送っている家庭が
どれほど羨ましく妬ましいものか
当たり前のように幸せに生きる周囲の人々も
そんな世界に対する自分の汚れた感情も
大嫌いだった
"あんた達は強くなりなさい"
これは母の口癖だった
小さな私達の身体を抱き締め
そう囁く母の横顔は
何かを堪えているかのように
いつも歪んでいた
「＿＿＿＿おい、A？」
聞き慣れた声にふと我に返ると
隼総くんが小首を傾げて私の顔を覗き込む
「大丈夫か？顔真っ青だぞ」
「…うん、大丈夫。ちょっと寝ちゃった」
既に見慣れた大広間
ファイナルステージ開始まで
各々自由に過ごすことになっているが
座ったままうたた寝してしまったらしい
ソファにゆったりと腰をかけるシュウくん
何やら話し込んでいる様子の
剣城くんと白竜くん
そして自室に戻ったはずの隼総くんも
いつの間にか戻ってきていて
ファイナルステージ進出者が勢揃いしている
「部屋戻ったんじゃなかったっけ？」
「アイツが、大広間に戻れって」
隼総くんが視線を送る先には
ゲームマスターが気配もなく立っていた
「皆さん、ファイナルステージに参加する5名の方々がお見えになりました。くれぐれも粗相のないようにお願いします」
恭しく頭を下げるゲームマスター
開け放たれた重厚な扉から入ってきたのは
大人の男性達だった
面子を見た私達は一様に
驚愕に打ち震えることとなる
吉良財閥若手敏腕社長、吉良ヒロト
雷門中サッカー部監督、鬼道有人
帝国学園サッカー部監督、佐久間次郎
圧倒的人気を誇る疾風のDF、風丸一郎太
孤高の反逆児と呼ばれた男、不動明王
＿＿＿＿伝説のイナズマジャパン
全てのサッカー少年が憧れる選手達が
目の前にいるのだから
「随分遅かったなぁ？待ちくたびれたぜ…A」
そう言って兄さんは
不敵な笑みを浮かべた
(嗚呼、最悪だ)
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イナイレ好き - 人狼姿の佐久間想像したらめっちゃ格好いいのが出てきました このシリーズ全部読みました面白かったです (2020年4月23日 22時) (
レス) id: 573d988362 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - マテリアルガール♪さん» ありがとうございます！以前アンケートで風丸さんとシュウが同数票でしたのでどちらも書かせていただきます！最後まで是非お付き合いください！ (2018年1月24日 15時) (レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
マテリアルガール♪(プロフ) - 風丸さんエンドがみたいです！いつも楽しく読ませて頂いております｡ (2018年1月24日 11時) (レス) id: 9077608811 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 帰蝶_°? ~kichou°~さん» ありがとうございます！コメント等頂けること本当に励みになります！またのんびり更新していけたらと思うので、来年も是非お付き合い下さい♪ (2017年12月23日 18時) (レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - はいはいさん» コメントありがとうございます！お待たせ致しました！ (2017年12月23日 18時) (レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ | 作成日時：2017年8月17日 14時
