＊ショートケーキ２７ ページ28
熱くなる目頭を抑えて
一番伝えたかったことを口にした
こんなに必死になって
大人気ないって呆れられるかな
緑川くんが今どんな顔をしてるのか
見るのが怖くて目線を下げる
「Aさん、こっち向いてください」
その声に顔を上げると
身を乗り出した緑川くんは
私の頬にそっと手を当てた
「すみません、俺も…っ」
"男子高校生なんで"
そう言って頬を真っ赤に染めた緑川くん
伏し目がちに顔を近付けられて
私は静かに瞳を閉ざした
触れるだけの優しいキス
緑川くんは唇を離すと
そのまま額をくっつける
「本当に、振られるかと思ってた…」
小さく吐息を零して
表情を和らげる緑川くん
間近で緑川くんの息遣いを感じて
心音が速くなる
いつもは無邪気な緑川くんが
急に男の子にしか見えなくなって
顔が熱くなるのを感じる
「好きです、Aさん」
心底嬉しそうに微笑む緑川くん
(その顔が、見たかったの)
彼につられるように
自然に笑みが浮かぶけれど
私は一番聞きたかったことを
ふと呟いた
「私、留学は辞められない」
レオとナナに言われたように
両方手に入れられたら一番だけど
夢だけは絶対に諦めたくない
もしも緑川くんに
留学してほしくないって言われたとしても
きっと私は自分の意思を通す
大切な１年間を
私のせいで無駄になることだけは嫌だから
「待ってても、いいですか？」
緑川くんの黒い瞳が
月明かりを受けてキラキラと輝いている
「…後悔しない？」
「しません、絶対に！」
頷いた緑川くんは
真剣な眼差しで私を見つめた
「夢があるって凄いことだと思うんです。
俺にはAさんみたいに明確な夢、ないですし」
ふにゃりと笑った緑川くんは
だから、と言葉を続ける
「Aさんの夢が叶うまで、待たせてください」
「緑川くん…」
「寂しいですけど、俺も男なんで！」
立ち上がった緑川くんは
すっと私に手を差し伸べる
手を重ねると
ぐいっと引き寄せられて緑川くんの腕の中
緑川くんは私の肩に顎を乗せると
甘い声で囁いた
「今日だけは、傍にいさせてください」
熱を含んだ視線に私はそっと頷く
どちらからともなく
再び唇が重なった
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かずは(クロロ♭)(プロフ) - はいっ^ ^出来るの待ってます♪( ´▽｀) (2016年12月25日 0時) (
レス) id: 415bc6e938 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - かずは(クロロ♭)さん» ありがとうございます！リクエスト頂いたシュウくん、お待たせしました！ (2016年12月24日 21時) (レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
かずは(クロロ♭)(プロフ) - 小説の完成おめでとうございます♪( ´▽｀)次回の作品も見せていただきます^ ^しろさんの作品がとても大好きです。次回作が楽しみで仕方がないですえ (2016年12月24日 16時) (レス) id: 415bc6e938 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - クロロ♭さん» 私の中ではまだタツヤくんが浸透してなくてヒロトって言っちゃいます！笑 (2016年12月15日 19時) (レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
クロロ♭ - そうですよね！晴矢と風介、ヒロトとリュウジいいですよね♪ でも、ヒロトがタツヤに変わっていたのか凄い謎ですよね><私も雷門よりも他中の子たちの方がすきです“∀” (2016年12月15日 19時) (レス) id: 36aae86aac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ | 作成日時：2016年9月2日 12時
