＊ショートケーキ２６ ページ27
緑川目線
＊＊＊＊＊＊
閉店後のケーキ屋さん
ショーケースの中は空っぽだけど
店内はふんわりと甘い香りに包まれている
緊急事態、と風丸に呼び出され
家から全力で走ってきた俺の目に映ったのは
「Aさん…」
窓から差し込む微かな月明かりに照らされた
Aさんの姿だった
「ごめんね、こんな時間に」
椅子に腰掛けたまま
柔らかく微笑むAさん
その笑顔にさえ胸がぎゅっとなる
「いえ…でも、どうして？」
困った様に笑ったAさんは
俺に座るように促した
猫足のテーブルを挟んで向かい合う
痛い程の沈黙の後
Aさんはゆっくりと口を開いた
「ごめんなさい」
何に対してなのか
尋ねるのが怖くて
俺は開きかけた口を閉ざした
だけどAさんは真っ直ぐに俺を見て
真剣な表情で言葉を続ける
「留学のこと言わなくて、冷たい言い方で突き放して…本当にごめんなさい」
綺麗な色の瞳が
不安げに揺れている
「それと、ヒロトくんとは何も無いの」
握り締めたAさんの手は
微かに震えていて
嘘をついてないことは
一目瞭然だった
不安げに視線を下げるAさん
いつも余裕ある大人のAさんが
心做しか迷子の子供のように見える
「本当は…」
(ーーーーーなんて、綺麗なんだろう)
ゆっくりと顔を上げたAさんの瞳から
一筋の涙が零れ落ちる
今までに見たことのない程
必死で余裕のない表情
だけど俺は今まで見たどんな表情よりも
綺麗だと思った
「初めて会った時から、貴方のことが好きだった」
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かずは(クロロ♭)(プロフ) - はいっ^ ^出来るの待ってます♪( ´▽｀) (2016年12月25日 0時) (
レス) id: 415bc6e938 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - かずは(クロロ♭)さん» ありがとうございます！リクエスト頂いたシュウくん、お待たせしました！ (2016年12月24日 21時) (レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
かずは(クロロ♭)(プロフ) - 小説の完成おめでとうございます♪( ´▽｀)次回の作品も見せていただきます^ ^しろさんの作品がとても大好きです。次回作が楽しみで仕方がないですえ (2016年12月24日 16時) (レス) id: 415bc6e938 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - クロロ♭さん» 私の中ではまだタツヤくんが浸透してなくてヒロトって言っちゃいます！笑 (2016年12月15日 19時) (レス) id: ce9889e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
クロロ♭ - そうですよね！晴矢と風介、ヒロトとリュウジいいですよね♪ でも、ヒロトがタツヤに変わっていたのか凄い謎ですよね><私も雷門よりも他中の子たちの方がすきです“∀” (2016年12月15日 19時) (レス) id: 36aae86aac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ | 作成日時：2016年9月2日 12時
