EPISODE3 - 17 ページ27
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次の日──────────────
どうやら2人は朝から授業をサボってまで詐欺師先輩の動向を探っているようだ。ユウくんは分かるが、狼くんまでサボるのは意外だった。
ユウくんが僕は手を出さなくていいというので、僕は普通に授業に出た。
そして、お昼の時間になったと同時に僕はお弁当を片手にユウくん達を探し始めた。
━━━ 大食堂 ━━━
『あ、いた。』
やっと5人の姿を見つけたと思い、近くへ駆け寄ろうすると後ろから強い衝撃が襲ってきた。
「イルカちゃ〜ん♡」
『うわっ!?』
「アハッ、何その声。変なの〜。」
『気分屋片割れ…じゃなかった、フロイド先輩…!いきなり飛びついてこないでください!』
「フロイド、それ以上体重をかけてしまうと彼女が潰れてしまいますよ。」
「う〜ん、イルカちゃんって細ぇし、ちっこいから絞めやすそうだねぇ。こんなんで本当に強ぇの〜?」
『…強さは体型で決められるものじゃありませんから。それよりも…!早く離してください!』
後ろから抱きしめられるように覆いかぶさってくるフロイド先輩を振り払おうと抵抗する。しかし、巨体に敵うわけもなくさらに力が強くなった。
これ…外から見たら僕の身体見えないんじゃね?これじゃあまるで、捕食だな…
「イルカちゃんはー、ここで何してたのォ?オレらと一緒にお昼食べようよ〜。」
『僕はユウくん達を探しに来たんです。お昼もユウくん達と食べるので遠慮しておきます。』
「……ねぇ、なんでイルカちゃんはさ、あんな雑魚に付き合ってんの?面倒事しか起こさないじゃん。ダルくねぇの?」
『…確かに毎日何かしら問題を起こしていますが、一応同じ寮生ですし、それに友人でもありますから。』
「ふ〜ん…だってさ、ジェイド。」
「素敵な友情ですね。……それが本心ならば。」
何が言いたいんだ?僕の言葉が本心であろうがなかろうがこの2人には関係の無い話だ。それなのになんでそんなに聞き出そうとするのか…
ま、なにか裏があったとしても知ったこっちゃない。ただからかいたいだけかもしれないし、ほっとくのがいいだろう。
『……学園生活なんて多少はスリルがないと面白くないですから。先輩方もそう思いませんか?』
「確かに〜、勉強なんてつまんないもんねぇ。」
「多少のスリルは良いスパイスですからね。僕もその意見には同感です。」
「それじゃあ、オレらの遊びにも付き合ってよ。イルカちゃん♡」
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作者名:すずは | 作成日時:2022年6月25日 19時