119 ページ20
.
さっきよりも怒った顔をした潔先輩がこちらへ来ようとしている。でも、今来るのはマズイ…
「ちょっと、お触り禁止なんだけど。」
「初対面で失礼すぎ。」
「今すぐ離せよ…」
潔先輩に続くように、蜂楽と凪と千切まで臨戦態勢だ。皆、僕のこと好きすぎでしょ。嬉しいけど、このタイプの相手にそれは逆効果だ。
「ふ〜ん…愛されてんね、アンタ。……でも、こーゆーのは早い者勝ちだからさ♪」
『!』
「なっ!」
「抵抗しないんだ。いい子ちゃんでちゅね〜♡」
モゾモゾと腰を触っている方の手とは逆の手で、ビブスの中に手を入れてきた。相当な絵面になってるんだろうな〜とかどこか他人事に思っていると、ニヤニヤしている顔が近づいてくる。
『…それはダメ。』
「あら。」
『……そーゆー事がしたいなら、また後でな。』
「え…」
「!?」
人前でセクハラされる趣味はない。ましてやキスなんて挨拶以外は2人きりでするもんだろ。
いい加減いやらしい手つきも嫌になってきたので、脇腹を思いっきりチョップしてやった。驚いた隙にさっさとソイツの元から離れて凛の傍に寄る。
「あらら、フラれちゃった。んじゃ、また後でね〜♪約束♡」
『気が向いたらな。』
僕が何故、潔先輩や凪ではなく凛の傍に行ったか分かる?それは、凛の顔を見たら誰でも分かる。
『…そんな怒るなって。まだ何もされてない。』
「……隙だらけなんだよ。タコ。」
『多少は許してくれよ。別にここはサバンナじゃないんだしさ。それに、僕らの安全は保証されてるんだ。……な?
───────────────絵心。』
《勝手に始めた喧嘩には責任を負わないぞ。》
凛の機嫌をとりつつ、モニターの方を見る。すると、画面にでかでかと絵心が映し出された。
(ドアップ絵心…再来。)
《だが、これ以上の暴力は強制退場にするからな。それに…落ちた人間の心配するヒマは今のお前らにはない。》
相変わらず、眼鏡で隠れたその瞳の奥に何を隠しているのか暴きたくなるような話し方だ。今の僕には、サッカーよりも絵心の方が面白いかもしれない。
《なんせ、お前らのサッカー人生ももうすぐ"
「!?」
《あー、その前にとりまおつかれ。世界選抜との戦いはかけがえのない敗北だったろ?その意味はまた今度言うとして…》
299人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すずは(プロフ) - 志希さん» コメントありがとうございます!原作との兼ね合いもあるので、また途中で停止してしまいますが、とりあえずキリのいい所までは頑張ろうと思っています。お楽しみに!! (2月27日 21時) (レス) id: 2f649bb5f7 (このIDを非表示/違反報告)
志希(プロフ) - とても面白い作品です!続きが気になりすぎます( *´꒳`*)更新頑張ってください‼️ (2月27日 20時) (レス) @page6 id: 72017f3ec0 (このIDを非表示/違反報告)
千椛(プロフ) - 続きがとても気になります!!更新楽しみに待ってます! (6月14日 20時) (レス) @page1 id: b4cbcf9e4b (このIDを非表示/違反報告)
すずは(プロフ) - ちかさん» コメントありがとうございます!頑張ります!! (5月18日 21時) (レス) id: 2f649bb5f7 (このIDを非表示/違反報告)
ちか(プロフ) - すごい面白いです!応援してます! (5月18日 17時) (レス) id: 6418013ee0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すずは | 作成日時:2023年5月16日 19時