ルドベキア

Rudbeckia　7 ページ7

『おまえのくせに、


なに橋本くんと約束なんてしてるんだよ』




蹴られる、と思ったら


お腹に感じる鈍い感触






瑞「…ぐっ」






移動教室の場所が変わった、


と聞いた時から


おかしいとは思ってたけど




まさかこんなことになるなんて





自分の判断能力に


嫌気がさしてたまらない






お腹とか、足とか、腕とか



どんどん至る所を蹴られて



どんどん意識が朦朧としてくる







でも、腕を持ち上げられて



胸ポケットから落ちた




生徒手帳が




意識をはっきりさせてきっかけになった





『え、まってなにこれ、




気持ち悪いんですけど』



『なんこれ、




わー、すた？』





気持ち悪い、


なんて言いながら笑い始めるこいつらに




心の底から殺意が沸き上がった








瑞「くっそ、かえせ、よ」




『え、きもすぎるんですけど




なになに、はーちゃん？


こんなんさ、不要物、じゃないんですか〜？』







そういいながら





地面に生写真を叩きつけて



その上を踏みにじるようにしておかれ




見慣れた上靴








全てが、




スローモーションに見えた









上靴の後が付いた




でも変わらないはーちゃんの笑顔









体中の熱が



全て頭にのぼっていった気がした






けど

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