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Aside
「デートだなんて、みなみちゃん大袈裟だな。ただ備品を買い出しに行くだけだよ」
「いいや、そんなこと言って、途中で一緒に買い物したり、カフェに入ったりしちゃうのよ。
そしたらそれはもう列記としたデート!」
「そっか、そうなんだ。私ちょっと恋愛事に疎くて…」
「Aが及川さんとデートして何が心配って、及川ファンたちによる報復よ!
毎度毎度及川さんに彼女ができても長続きしないのは、彼女が及川ファンたちからの嫌がらせに耐えられないからってもっばらの噂なんだから!
もし、私の愛しい愛しいAがそんな目にあったらと思うと…」
普段はローテンションなみなみちゃんだけど、恋愛事となると歯止めが効かないほど饒舌に話し出す。
そういうところも可愛いんだけど。
「でも、確かに他の人にデートと思われるのは困るかも」
岩泉先輩に勘違いされたら、生きていけそうにない…。
「心配してくれてありがとう。備品の買い出しなら、もう一人のマネージャーについてきて
貰ってもきっと大丈夫なはずだし。
3人ならデートじゃないよね?」
みなみちゃんはまだ少し納得がいかない様子だったが、渋々頷き、
「まあ、それならギリギリセーフかもしれなくも…なくもないかも」
と机に戻っていった。
「困ったな〜」
数学の授業が終わって、先生に当てられたみなみちゃんは机で一人落ち込んでいたが、私は私で別の理由で気分が沈んでいた。
昼休み中に雫ちゃんに、チャットで今日の買い出しに付き合ってくれるようにお願いしていたのだけど、
5限目が終わってから、
「今日は塾に行かないといけないから買い出しには付き合えない。ごめんね」
と返信がきた。
こうなるとみなみちゃんが言った通り、周りの人にデートと勘違いされてしまうかもしれない。
そうなると、及川さんのファンの皆さんにご迷惑がかかるし、正直何より岩泉先輩に避けられてしまうかも。
どうしよう。どうしたら…。
そうこう考えているうちに授業が始まって、あっという間に放課後になってしまった。
「結局どうなったの?大丈夫?」
終礼が終わるや否や、みなみちゃんは急いで私の方へ駆け寄ってきてくれた。
「うん、あのね、実は隣のクラスの矢巾くんに6限目の後にお願いしに行ったの。
そしたらすごく喜んで来てくれるっていうから…」
「かわいそうな矢巾…勘違いして」
「矢巾くんのこと知ってるの?」
「知ってるも何も同中だったから、色々とね」
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なな。 - 本当に素敵な作品だなっておもいました!何年間立ってしまっっていますが、また更新していただけたら嬉しいです!!!これからも頑張ってください!応援してます! (2020年9月2日 19時) (レス) id: a61ae100ab (このIDを非表示/違反報告)
錫羽(プロフ) - 桜月さん» コメントありがとうございます。できる範囲で面白い作品にできるよう頑張ります! (2015年4月9日 10時) (レス) id: bf2c794795 (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - 初めて読みましたがとても面白いです!続きを楽しみにしています。落ちがどうなるのか楽しみです♪これからも頑張って下さい! (2015年3月22日 1時) (レス) id: 9169d63014 (このIDを非表示/違反報告)
錫羽(プロフ) - いさみさん» コメントありがとうございます。頑張ります! (2015年3月10日 12時) (レス) id: bf2c794795 (このIDを非表示/違反報告)
いさみ(プロフ) - めっさ、面白いです(´-`)頑張ってください!ww((⊂(∩●血●∩)⊃)) (2015年3月9日 18時) (レス) id: 103d234b73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:錫羽 | 作成日時:2015年3月1日 12時