満ちた__. ページ4
…ってことがあったの、、どう思う?ライトニングドラゴンよ、、」
「どうって…あ、そこ物資落ちてる」
「りょーかい。」
あの日からしばらく経ち絶対に交わらないと決め込み逃げに逃げた数日。彼の声が聞こえる度にあの笑顔が脳裏に焼き付き頭を抱える日々。そんな考えを打ち消そうとゲーム仲間に話した。案の定相手にしてくれなかったけど。
「ほんとさぁ、その人かっこよくてカッコよくて格好良いんだよ…」
「はいはいわかったって。163°1枚居る」
「はいよ、抜いた。」
「ってかさ、ヒキオタニートの俺にラブコメ内容説明されてもはいはいリア充乙wしか出てきませんが??」
「んぐ…それもそうよねぇ…顔はいいのに残念」
「お?珍しく褒めてくれて…」
「アルパカの中では…っておいこら打つな!!」
無言で打ち続ける彼から逃げ遊んでいたら敵にバレて瞬殺。時計を見れば11時を指していた。もう遅い時間だから、と今日はここで解散。溜まりに溜まった萌は発散出来たし。明日からも逃げよう。そう思っていたのに…
「今日は…小笠原と岡宮、放課後掃除なー」
神のイタズラか、おのれ出席番号…恨むは父親か神かもしくは両方か…さっさと掃除をして帰ろう。
静かな教室、床を掃く音と黒板消しクリーナーの音が鳴り響く。気まずい。喋らずやろうと決めたはずなのに喋らないのがこんなにも気まずいなんて思わなかった。ふぅー、と溜息をこぼし塵取りを取りを出席番号順に決めた担任への怒りを込めて床に強めに叩きつけるように置いた。
「…あ〜、えっと、ごめんね?俺と掃除すんの嫌だったよね。」
塵取りを置いた途端黒板付近を掃除してくれていた小笠原くんからの声が聞こえる。私は驚きを隠せず、彼の方を向く。
「スーパーで会った時からなんか避けられてる気がして、俺悪いことしちゃったかなって…何が悪かったとか分かってないのに謝るとか嫌だよね、でも、何しちゃったか分からなくて…」
最悪だ。こんな勘違いをさせてしまっていたなんて。早く訂正したい、でもなんて言えばいい?何を言っても誤解される気が…、いや、そんなことはどうでもいい。まずは訂正しよう。そんなことないって。非は私にあるんだって。
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作者名:踊る社蓄8号車 | 作成日時:2023年10月18日 4時