僕のリングは闇と雲…僕は雲雀恭弥成り代わり

第１５８話 ページ33

貴「…ﾊｧ」


寒い………

僕はどうしても帰る気にはなれず、屋上に来た


貴「…もうやだ」


こんなドロドロとした醜い嫉妬なんて

見られたくない

きっと、幻滅されるだろう


貴「…どうしたら素直になれる？」


欠けた月に話してみる

今宵は三日月


貴「僕の心みたいだ…」



そろそろ、帰ろ…………


もう、話すこともないんだろうな


こんなに………………………









貴「苦しいなんて…ね」


好きになるって、苦しい


醜い嫉妬とかもある


けどね…………


貴「好きなんだ…」


骸の笑った顔が好き

骸の照れてる顔も好き

骸の自信があるような顔が好き

骸の全部が大好き。


貴「…っ」


泣かない

涙なんか止まってよ

涙…咬み殺すよ…


貴「だから止まってよ…っ」



辺りには


僕のすすり泣き声しか聞こえなかった



？「ーーいいでしょうねぇ…僕もマ……」


耳も塞いで、声なんか聞いちゃダメ


貴「…ｸｼｭｯ」


早く…

早く………


？「A!!!」



ピタッ



貴「…人違いだよ……」


お願いだから

声かけないで…

この気持ちを見られたくない


骸「…すみません」

貴「え…っ」

骸「…傷付けてしまいました」

貴「…違…っ…あれは僕が…!!!」


振り返った…ら


久しぶりに見た、君の顔


貴「…っ…ごめん…なさ…ジル…とはなんともない…元…婚…約者…なの」

骸「…え」

貴「僕…は…跡…取り娘…だ…から…っ」

骸「…すみません」


ふわっ


僕は久々に抱き締められていた


ギュ…


貴「…ごめ…ん…」

骸「僕はどうやら嫉妬深いようですねぇ…昔のAなど僕は知らないですし…」

貴「…っ……い…っぱい…教える。僕のこといっぱい知って…よっ。こんなの…押し付けみたいだ…けど、知ろうとしないなら咬み殺すよっ」

骸「…クフフ、相変わらずですね」

貴「好き…嫉妬深い骸も骸の笑った顔が好き…骸の全部が大好き…」



だから…………………




貴「…好きって言いなよ／／／」



僕だけじゃ恥ずかしいじゃないか…／／／



骸「A好きですよ…」

貴「…((ﾑｯ」



足りない

もっと欲しい………………なんて欲が強すぎるかな



貴「…って、君…力使いすぎて大丈夫なの？」

骸「そろそろ…限界ですね…ぇ…」

貴「無理しすぎ………また…ね」

骸「…あの場所で待ってます」

貴「…ん」



フッ

ボスッ



ク「ｽﾔｽﾔ…」

貴「…お疲れさま」

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