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8振り目 ページ9

『そこを退いてくれないか』


三日月「すまんな、そんな訳にはいかぬ」


一期「素性の知れぬ者に主を渡すわけにはいきません」


『主……ね。どっからそんな綺麗事が出てくるんだ?お前らをそこまで傷つけたのは紛れもないこいつだろーが。正直にこの女を俺ら刀剣男士にコロさせろとでも言えばいい』


三日月「言えばそやつを返してくれるのか?」


『あぁ、と言いたいところだがこの女は現世で指名手配されててな。持ってる情報を吐かせなきゃいけない。用済みになりゃ煮るなり焼くなり好きにすりゃいい。まぁ生きていればの話だがな』





羽香は完全な黒。呪詛師。


裏とどう繋がってるのかは知らないが処刑から逃れることはできないだろうな。どうせ処刑人は俺だし。


ここで長話しててもいいが役人が既に外で待っている。


ここは目くらましで門まで行くか。





役人「三条様!」


『お待たせしてすみません。1つ目の仕事は案外早く終わりました』


役人「彼女はこちらで預かります。後はお任せ下さい」


『審神者としての処分はそちらの判断に任せますが呪術規定に基づけば処刑は確実です。上司にそうお伝えください』


役人「分かりました。三条様、この後ですが…」


『えぇ。ここまでは序章。本番はここからですよね?』


役人「はい。お気をつけて」





役人に一礼をして先程の場所に戻る。


加州清光と大和守安定は周りの刀剣男士に支えられながらも起き上がることができているようだ。


それよりも…





『仮にもお前らを助けた奴だぞ。刀をこちらに向けるな』


三日月「我らは助けを求めてなどいない」


『たわけ。あの程度の女に手も足も出なかったくせに』


三日月「なに?」





おっと、地雷を踏んでしまったようだ。


三日月宗近以外にも先程邪魔してきた一期一振、鶴丸国永に加えて今剣と同田貫正国もこちらに刀を向けてきた。


なんとも物騒な場所だ。





?「騒がしいけど何かあった?」

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作者名: | 作成日時:2023年6月10日 22時

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