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11振り目 ページ12

中庭から本殿に入りあいつの部屋へ向かう。


高専時代に光忠とは数回会っているがあいつとは一度きりしか会っていない。俺のこと覚えているだろうか。





燭台切「Aくん、あのね、彼のことなんだけど」


『ん?どうした?』


燭台切「彼がどんな刀なのか知ってるよね?」


『あぁ。主に忠実で主命が第一。本丸によって個体値はあるが戦闘狂……だろ?』


燭台切「うん」





これで分かったと思うが俺が面識のある刀のもう一振は、へし切長谷部だ。


あの時はあの女に対して不信感はあるものの傍から見れば何処にでもいる長谷部だったが何かあったんだろうか?





燭台切「Aくんと会ってから少し経った時にね、レア刀の実装があって主命として近侍である長谷部くんに鍛刀とドロップを狙って出陣を何度も言い渡してた。でも中々現れなくて何度も長谷部くんに暴力をふるってた」


『っっ……』


燭台切「あの人の怒りが頂点に達しそうな時に遠征に行ってた短刀たちが刀を取ってきたんだ。それがきっかけで長谷部くんは近侍を外されてどんなに主に尽くそうとしても邪魔としか言われず完全に放置されてしまったんだ」


『そんなことが…』


燭台切「それでも長谷部くんは人一倍出陣にも遠征にも行って資材が尽きないようにと頑張ってた。でもある時、検非違使と遭遇してしまって重傷で帰ってきた。僕を含めた数振りが長谷部くんの手入れをと必死に伝えていたのにあの人は使えない刀など折れてしまえばいいと本人の前で当たり前かのように言ったんだ」


『なんだと?』


燭台切「それ以降、長谷部くんは自室に閉じこもったまま。闇落ちする力もなく自分を折る勇気もない。僕がご飯を届けに何度も部屋を訪れたけど全然食べてくれなくて…。日に日に痩せこけていく長谷部を僕は見ていることしかできなかった。このまま放置しておけば折れる可能性もある。だからお願いだ。長谷部くんを助けてほしい…!」


『ふっ…。ったりめーだろ。何のために俺がここにいると思ってんだ。長谷部なら俺に任せろ』

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作者名: | 作成日時:2023年6月10日 22時

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