第30話 血と汗と涙 ページ32
．
「なんでAだけ時間差で来んだよ」
「隠れて先生の援護しようとしたんだけど見つかっちゃって…」
「やんなら最後までやれや」
BOMと音を出して
「分かってるよ」
相澤先生を助けるところまでは完璧にイメージしていたのに全然上手くいかなくて私だって悔しい。
私はこの十数年を無駄にしたのだ。
「取り敢えずコイツらどうにかすんぞ」
「おう」
もう既に彼は冷静で淡々と言葉を並べている。多分それだけで、私の説教など適当で本当は黒霧を倒す作戦でも練っているのだろう。
「八木伏せろ！！」
切島君の声にバッとしゃがみ込む。彼は私の頭上で
すると彼の背後に熊みたいな顔をした男が忍び寄ってくるのが視界に入ってくる。
「切島君ジャンプ！！」
声のすぐあとに彼が飛び上がったのを確認しつつ熊の額を目掛けて拳を一発撃ち込んだ。
熊はその場に倒れ込み、バタリと気を失った。
もしもの為に鍛えてきて良かったと思った。今まで流してきた血と汗と涙が報われた一瞬だ。
個性を活用するみんな程じゃないけど、それなりには筋肉をつけて、それなりに攻撃の威力を上げてきた。
幼稚園の頃からこっそりオールマイトが使っている機械を使ったりして…マジで頑張った。
多分これは2度目の人生だからこそ出来たことだと思う。こういう時は転生と永遠の命に感謝できる気がした。
「俺らが先走った所為で13号先生が後手に回った」
切島君が少し俯きながら言う。
「皆を助けに行こうぜ！13号先生があのモヤ吸っちまえばこんなことになっていなかったんだ。男として責任取らなきゃ…」
そんなことない。
…とは言いづらい。2人が攻撃したことで今かっちゃんが黒霧の実態部分の事に気づけた。けど確かに2人の行動のせいでこうなったのは事実で。
「行きてぇなら一人で行け。俺はあのワープゲートをぶっ殺す！」
「はぁ!?」
「私は相澤先生の所に行く」
「おい…！」
靴を1度脱いで、入り込んでしまったコンクリートの破片を取り除きながらそう言えば、切島君がかっちゃんと私を交互に見ながら少し困った顔をする。
「ちょ、この状況でバラバラに動いたら危ないだろ！」
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しろくまさん(プロフ) - キラーさん» ありがとうございます。そう言っていただけると、頭の中が情報でごちゃごちゃになってスランプ予備軍に入りそうになってもリセットされて、すっきり新鮮な気持ちでお話を書けます。嬉しいです。これからも書きたいお話を自由にかけるように日々楽しんでいきたいです´ｰ` (2018年8月22日 21時) (
レス) id: c28038ff9f (このIDを非表示/違反報告)
キラー(プロフ) - ごめんなさい、私一瞬思ってしまいました。太宰さんと心中すればいいんじゃね？ (2018年8月22日 2時) (レス) id: 88d1b4cedc (このIDを非表示/違反報告)
しろくまさん(プロフ) - らなのMonOさん» 共感です心操君尊い…。設定についてご感ありがとうございます。設定は割と時間をかけて考えて構成を立てたので結構重要な要素です。楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2018年1月9日 16時) (レス) id: c28038ff9f (このIDを非表示/違反報告)
らなのMonO(プロフ) - あと！設定が面白いっす！ (2018年1月9日 14時) (レス) id: 78c6b76a3c (このIDを非表示/違反報告)
らなのMonO(プロフ) - ししし、心操クゥンがカアァイ。 (2018年1月9日 14時) (レス) id: 78c6b76a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろこ | 作成日時：2017年10月4日 17時
