第22話 デジャビュ ページ24
．
「やっぱり昨日の八木ちゃんだよな」
ふと箸を動かす手を止めた。
人の多い食堂にて私は定食を食べている。隣には上鳴と瀬呂君。向かい側に切島君とかっちゃんがいてそれぞれがそれぞれのご飯を口に運んでいた。
「�犧鯑�の�瓩辰討覆鵑澄�
上鳴くんの言葉にかっちゃんが反応すると、「爆豪はすぐ帰ったもんなー」と切島君が言った。その言葉にかっちゃんが不満そうに私を見ている。
「ちらっとA組に顔出してったんだよ」
「あﾞ？」
「な、八木ちゃん」
「まぁ…」
「そういやあ八木って放送で呼び出し食らってなかった？」
そして追い打ちをかけるように瀬呂君がサラっと言った。更に険しくなるかっちゃんの表情に彼らは気づいていないのだろうか…。
「べ、別に大したことじゃなくて…！呼び出しが長くなったら困るし、先に帰ってて良いよって一応かっちゃんに報告しとこうかと思っただけなんだけど…ね？」
お箸片手に言い訳してみてもかっちゃんの眉間のシワは消えない。
「一緒に帰ってんの？しかも�爐�っちゃん�瓩辰討�前ら知り合いだったのか？」
かっちゃんに目を向ける切島君だけど、かっちゃんは不機嫌のままで彼の質問に答える様子は無かった。
かっちゃんは揺らぐことなくずっとこちらを見ていた。
「お前早く飯食え。ちょっとツラ貸せ」
「は、はいっ」
「え、2人ってどういう関係？」
「ご馳走様でした！」
「行くぞ」
「うん、あ、お先に失礼します…！」
強く握られて引っ張られながらなんとか彼らに謝りその場を後にする。おぼんを返却口に置き、流れるように食堂を出た。
すれ違う人は私たちをちらりと見ていた。その中に心操君がいて、でも挨拶をする余裕など私にはなくて。私はただかっちゃんを追いかけることしか出来ない。
廊下の突き当たりを左に曲がると、そこには自動販売機が2つ並んでいて少し薄暗かった。
「かっちゃ…っ」
くるっと勢い良く壁に追い込まれる。いつぞやと同じ目線で、至近距離にかっちゃんの顔が映った。
「簡単に全部説明してみろ」
…ちょっとデジャビュ。
──Aが尋問を受けている間、食堂組は去って行った2人がいた席を見つめていた。話を切り出したのは上鳴だ。
「あいつら怪しくね？」
「呼び方とか緑谷と同じだったけど、付き合ってないなら幼馴染みとか？」
「…多分どっちかだろうな」
「「「…どっちなんだろう…」」」
3人の声は、風に吹かれた煙のように各自昼食を楽しむ生徒の声に掻き消されていった。
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しろくまさん(プロフ) - キラーさん» ありがとうございます。そう言っていただけると、頭の中が情報でごちゃごちゃになってスランプ予備軍に入りそうになってもリセットされて、すっきり新鮮な気持ちでお話を書けます。嬉しいです。これからも書きたいお話を自由にかけるように日々楽しんでいきたいです´ｰ` (2018年8月22日 21時) (
レス) id: c28038ff9f (このIDを非表示/違反報告)
キラー(プロフ) - ごめんなさい、私一瞬思ってしまいました。太宰さんと心中すればいいんじゃね？ (2018年8月22日 2時) (レス) id: 88d1b4cedc (このIDを非表示/違反報告)
しろくまさん(プロフ) - らなのMonOさん» 共感です心操君尊い…。設定についてご感ありがとうございます。設定は割と時間をかけて考えて構成を立てたので結構重要な要素です。楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2018年1月9日 16時) (レス) id: c28038ff9f (このIDを非表示/違反報告)
らなのMonO(プロフ) - あと！設定が面白いっす！ (2018年1月9日 14時) (レス) id: 78c6b76a3c (このIDを非表示/違反報告)
らなのMonO(プロフ) - ししし、心操クゥンがカアァイ。 (2018年1月9日 14時) (レス) id: 78c6b76a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろこ | 作成日時：2017年10月4日 17時
