18.隊室 ページ21
「へぇ、一級戦功だったの私？」
「嗚呼、俺もだ。太刀川さんは特級」
「流石〜、あの人やっぱ凄いなぁ」
太刀川隊の隊室で寝ていたら、いずみんに起こされて今回の大規模侵攻の事後報告をされた。
被害とか、戦功とか、まぁそんな話。
あまり面白くないから正直もう寝たい。
「そういやお前、まだ遠征の許可下りないのか？」
思わず、目を見開いた。
「へ？ああ、やっぱ大学生になるまでは無理かもねぇ。連絡取れないのはダメってさ」
「親御さん…じゃなくて、祖父母だったか。優しくていいな、俺なんてほぼ放置だわ」
「なんで、そっちのがいいでしょ？遠征1回くらい行きたいなぁ、試験は余裕でクリアなのに」
嘘だ。行きたくなんてない。
このサイドエフェクトが邪魔をするだろうし、上層部からもあまり勧められていない。
…このサイドエフェクトがバレれば、捕虜になる、もしくは連れ去られる可能性があるからだ。
ごめん、いずみん。
まだ君には言えないかなぁ…多分、墓場まで持っていきそう。
唯我と柚宇先輩にも少し申し訳なくなってきて、また背中をソファに倒した。
二度寝ってところだ。
――――――――
「あーあ、寝すぎた」
平日なのに20時過ぎまで隊室で眠ってたみたいで、少し急ぎ気味で部屋を出る。
明日も学校だった。どうせ寝るだけなんだけど、宿題は出さないと平常点が減る。まだ何もやっていない。
角を曲がるときに、肩がぶつかった。
「あっ、すいませ…なんだわんちゃん先輩と辻じゃん。任務？」
「んー、そんなとこかな。というかAちゃんはその呼び方戻さないの？わんちゃん先輩って、仮にも俺先輩じゃん？」
「先輩だから先輩つけてるじゃないですか。わんちゃん先輩は、わんちゃん先輩なんで。ね、辻もそう思うでしょ？？」
後ろで隠れてる辻を見る。最近は少し会話できるようになったから声かけたんだけど、大丈夫かな。
「えっ……っと、まあ犬飼先輩は犬飼先輩なんじゃ、ないかな」
大丈夫だった。前、授業後に起こされた時よりもたどたどしくない。
「ですって先輩」
「え、辻ちゃん遂に会話できるようになったんだ！凄いね、Aちゃん何かしたの？」
「そこなんですね？私は授業中いつも寝てるだけですよ」
「なんかわかった気がする」
じゃあね、とわんちゃん先輩がひらひら手を振った。私も手を振る。
辻にはまだハードルが高いみたいで、顔を真っ赤にして帰っていった。
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あんどー(プロフ) - 、さん» すぐに外しました！最初は外していましたがどうやら誤ってつけたままだったようです！申し訳ございません！ (2018年2月2日 17時) (
レス) id: 50627c7d02 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグ外して下さい (2018年2月1日 16時) (レス) id: 8e60189fd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんどー | 作成日時：2018年2月1日 15時
