検索窓
今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:58,473 hit

平和な感じにしたかったけど事件起こしたくなったので起こします ページ12

…題名の通りでございます。平和な感じにしたかったんですけど、事件起こしたくなったので起こします。すみません。
四〜五話くらいで終わらせる予定です。



.



研磨 side



……頭がいたい。

今、何時だろ。早く起きてご飯作らなきゃ、…



「………え、」



だれ、この人。

なんで裸?おれも、?

…何も、思い出せない。



「……ん、…やっと、起きたんだ?

もー、昨日激しかったよー?」



…そんなこと、した覚えない。



「あー、そうだ。

彼女と別れるって言ったんだから別れてね?

別れなかったら、この写真彼女に見せるから」



息が一瞬止まった。

寝てるおれに、この人が抱きついてる写真。

二人とも裸。



「ねー、返事は?」



Aにこのことを言わずに嘘をついて別れるか。

それとも、信じてくれることを前提に別れないか。

……そんなの、



「…わか、った……」



Aがおれを信じてくれるわけない。

こんなに証拠が揃っているんだったら。



「あ、もう帰った方がいいんじゃない?」



…もう、朝の十時。

朝ごはんとお弁当、どうしたのかな。

心配、……してるよね。何も連絡してないし。

…帰ろう。



.



.



「ただいまー、っと。あ、研磨。帰ってたんだ。

朝起きたらいなかったから、ビビったべや」


「……ごめん」



帰ってきたAに、おかえりも返せない。

顔を見れない。

どういう顔で話したらいいかわからない。

そんなおれにAは何かにすぐ気付いたみたいだった。



「…なんかあった?」



自分の部屋に戻らずに、おれの目の前に座った。

…どんな嘘をつくか、とかは決まってない。

けど、できるだけ傷つけずに、



「……あの、A…、」


「うん?」


「………好きな人が出来た、…」



『好きな人が出来たから別れてください』

…なんて、言えるわけない。

Aが好きな人なんだから。

息をのむ音が聞こえて、それから口を開いた。

どんな顔をしてたのか、見れなかった。



「……そっか。んじゃ、仕方ないべ。

まあ、だよな。ロクに料理も出来ない彼女なんて、面倒いだけだもんなぁ。

……あ、やべ、これから恋李達と遊ぶ約束してたんだわ。

ごめんね、夜になったら荷物まとめて出てく。

…したっけな、研磨」



方言、出てる。

驚いたりしたら、咄嗟に出るAの癖。


その後にすぐ聞こえたドアの音がやけに大きく聞こえて、……

おれは、泣いていた。

事件。→←ライン。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
97人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

海石榴《ツバキ》(プロフ) - 今更感すごいですが、完結しましたね。お疲れ様でした!今日読んで今日ハマって今日読み終わりました!とても面白かったです! (2019年12月23日 23時) (レス) id: 906a0c9fbd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:スアール | 作成日時:2019年1月7日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。