事件。 ページ15
ルイ side
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…みーっけ。
つか研磨の髪がプリンだからわかりやすい。すぐわかった。
えーっと…あらら、酔ってるっぽい?それで、女の人が水出した後すぐ眠って…服脱がせて。
んで、…写真撮ってんな。よっしゃギルティ。
「もしもし?黒尾さん、見つかりました。
見事な誤解ですね」
『お、やっぱり?んじゃ研磨に伝えとくな』
「ういっす。お願いします」
通話を終える。
さて、もう一つ…この女の人のスマホの中にある写真消しとかねーと。クラウド上のもバックアップも消すか。
そんで、アイツにも電話しとこうか。
.
A side
「……ご迷惑おかけしました…」
「よし、そしたら歌いますよ!!『星の器』ね!!」
「ん、歌うべ」
東方の『星の器』。
二人で歌う曲なので、一人で歌うとキツイ歌。
…中学の時は一人で歌ったなあ。
.
「よっし、終わり!!じゃあ次、二人ね!!」
「……ルイ、遅いからちょっと見てくる」
「ツッキーいってらっしゃい!!」
んじゃ、山口に歌ってもらおうかな。
「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!!
お姫様をお持ち帰りにやってまいりました!!」
「…あ、恋李。これ歌おう」
「そだね」
「無視やめて!!!悲しい!!」
彼方が乱入。
どうした、お前は呼んでないけど。
「なあ、久しぶりに公園でバレーしねえ!!?」
「……肉まん奢ってくれるなら」
「奢る奢る!!っしゃ行こうぜ!!」
三千円を机に置いて、彼方と一緒にカラオケを出た。
……でもコイツ、バレーする気あんのか?
バレーボールねえけど。
.
…公園は本当だったんだな。
暗くなり始めている空を背景に、二人でブランコに座った。
「……大沼、お前、フラれたんだろ?」
「んー、うん、まぁ」
「…こういう時に言うのも狡いと思うけど、言わせて。
俺、お前のこと好き。中学の頃からずっと。
だから、アイツなんか諦めて、俺にして」
手を握られる。
私は、その手を振り払えなかった。しなかった。
その優しさに、甘えてしまいたいと思った。
出し切ったと思った涙がまた流れそうになる。
「………いい、ってことか?」
「…まだ、わかんな、」
「っ、なんでだよ!!
お前がまだ好きなのもわかる!!
でも、お前を大切にするって言って、大切にしてねえんだぞ!!?
………俺だったら、…お前を泣かせねえよ」
私の頰に手を当てて、彼方の顔が近付いた。
私はそれを拒まなかった。
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海石榴《ツバキ》(プロフ) - 今更感すごいですが、完結しましたね。お疲れ様でした!今日読んで今日ハマって今日読み終わりました!とても面白かったです! (2019年12月23日 23時) (レス) id: 906a0c9fbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スアール | 作成日時:2019年1月7日 11時