swallow's cat 6

172,焦りと後悔 ページ12

ーside #16ー




樹「A、」

あ「はーいちょっと待ってねー」




自主トレが終わり、松山から先輩たちと帰ってきたA。




あ「何かな？」

樹「えっ、あ、あの…タオル、くれないかな？」

あ「わかった！じゃあ今取ってくるね！」




正直、声をかけたら気まずくなるかと思った。




けど、そんなことは全然なくて。




樹「…」

あ「あっ、晃くん危ない！トンボが！」

晃「とうっ(°▽°)」←倒れたのをかわした

荒「あ、避けた」

谷「身軽ですね〜w」




Aが松山に旅立った後、俺は凄く後悔した。




自分は何てことを言ってしまったんやろって。




荒「お前、避け方子供かよwとうっ、てw」

晃「かわいいでしょ？俺のこういうところ(。-∀-)」

谷「自分で言うな、自分でw」

あ「よかった〜下敷きにならなくてw」ﾎｯ




変に気にしてたらどうしようって
感じだったから…




目の前で笑っているAを見て、
本当に安心した。




樹「」ｷﾞｭｯ

あ「っ！」

荒「あ、」

晃「えっ///」

谷「うわー、…w」




多分焦ったんだ。君の噂を聞いて。




内心、覚悟はしてたはずなのに。




あ「あ…樹理くん？どうしたの？」

樹「いや、何か抱きしめたいなーって」

晃「きゃー眩しいっ」ﾊﾞｯ




相手も…多分薄々気づいてた。




だからこその行動、だったのかもな。




樹「…この前はごめんな」ﾎﾞｿｯ

あ「えっ？」

樹「んーん、何でもないw」

あ「うー、くすぐったいよ…///」




わざとらしく、嫉妬深く。




あの人へ心がなるべく傾かないようにと、
君へ見せた俺の一つの姿。




そんな馬鹿な姿を許してほしいと、
彼女の髪にそっと顔をうずめた。




……




荒「何か最近大胆になったよなー、あいつ」

谷「ただの対抗心だと思いますけどね(^-^)」

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