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渡辺くんに
「で!この人が川上さん、編集長だから記事が出来たら一回川上さんに確認してもらって」と高学歴には珍しい派手な髪色の男性を紹介してもらい、ふくらさんの時と同じように自己紹介をして頭を下げる。

しかし、目の前でパソコンのキーボードを叩くこの男は目線だけこちらに動かし軽く頭を下げると直ぐにモニターへと視線を戻す。
この瞬間「絶対に仲良くなれない人間」に認定した。

それから1週間経ちその間に主要メンバーである山本さんと須貝さんとも挨拶を交わして
歳上だけど可愛い人と歳上だけど歳下みたいなテンションの人の認定を私の中でした。
川上さんとは相変わらず仲良くなれそうになく必要最低限の会話しかしなかった。

けれども、ここのバイトはとても楽しかった。元々文章を書くのが好きな事もあり天職かと思ったし、ライターさん達がとても優しくて仲良くしてくれた。1人を除いてだけど。
須貝さんは新しく妹が出来たみたいってよく構ってくれるし、山本さんは「みんなには内緒だよ」とコンビニに行くとシュークリームやプリンを買って帰ってきてくれた。

一人っ子の私にはお兄ちゃんが沢山出来たみたいととても嬉しかった。




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作者名:ヨル | 作成日時:2020年8月15日 18時

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