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「……えっ!?」
突然すぎる問いかけに慌てていると
「リュックにマスコットつけてるマスコットアイドルのやろ?好きなんかなって」
そう言って私のリュックを指さす川上さん。
ハッとしてリュックを見ると確かにアイドルグループのグッズであるマスコットがついている。
「え!?川上さん知ってるんですか!?」とつい大きめの声を出してしまってから、うるさいって言われる?もしかしてアイドル好きが嫌いとか?とマイナス思考が頭をぐるぐる回っていれば
「ええよな、俺もそのグループ好きやで」と川上さんの口から予想していなかった言葉が出てきた。
そう言う川上さんの顔は今まで見た事無かった笑みが零れていた。
その瞬間『雷に打たれたよう』や『体に電気が走る』と言う表現は今の私を表す最適の言葉だろうと思った。
それと同時にこの人は私の事が嫌いな訳でも無愛想なわけでもなくて、ただ単に私と話す内容が思いつかなくて。女の子とどう会話したらいいか分からないから話さなかっただけなんだろと悟ってしまった。
その瞬間から目の前にいる第1印象最悪だった彼が可愛く見えて仕方なかった。
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作者名:ヨル | 作成日時:2020年8月15日 18時