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講義の後、伊沢くんから
「お礼したいから連絡と名前教えて」って言われたんだっけ。最初はお礼なんてってお断りしたけど押しが強くて私が結局折れて連絡先を交換した。
友達欄に伊沢くんの名前が増えてもしかしてこれって凄いこと?って考えてたら
「Aちゃんって言うんだ、いい名前だね」って笑う彼を見て自然と上がる体温と赤くなる顔を隠すのに必死だった。
その日の夜に伊沢くんから連絡がきてお礼と称して一緒にご飯に行くことになったんだよね。
とっても素敵なお店に連れてって貰って緊張しながら食べてる私を見て面白そうにして。
こんなにも子供っぽい表情をする人なんだなって驚いたっけ。
帰りも駅まで送ってくれて、いろいろな雑学で楽しませてくれたよね。
そこで音楽の好みが似てたり好きな作家が一緒だったり好みが似てることが分かって頻繁に出かけるようになった。
それから一緒に出かけるようになって何回目かの帰り道、急に真剣な顔で私の手を取って
「…今思えば一目惚れだったと思う、Aちゃん。好きです、俺と付き合ってください」
真っ直ぐ私を見て気持ちを伝えてくれたよね。
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作者名:ヨル | 作成日時:2020年8月15日 18時