【鬼灯の冷徹】社畜は死んでも働きます！ (ページ18)

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きびだんごって何入ってるんだろねページ18

『ええ？それくらい人に聞かないで自分で何とかしなさいよ。全く、これだから最近の若い人は……』

『Aさん、この仕事全部頼んでいい？俺この後用事があるから！はーいよろしくー』

『この書類、明日までに作っといて。何？仕事が多い？社会人なんだからそれくらい出来なきゃ、この先困るよ』

………ひたすら拷問器具を洗ってたら昔のこと思い出してきたわ

どう考えてもあれ絶対一人で終わらせられる量の仕事じゃないし
なんでも引き受けちゃった私も悪かったのかもしれないけど、新人の私に無理やり仕事押し付けといてこの仕打ちは酷いよね……

いや、私悪くないわ
あのまま働いていたら通り魔に刺されなくても近いうちに過労死してたわ
でもあの時は初めて就職した会社を直ぐに辞めるなんて……って思って無理して頑張ってたなあ

毎日毎日同じことの繰り返し、好きだった料理も出来なくなって、そのうち味も分からなくなって、やっとできた休日ですら出勤しろって電話がかかる

それでも、頑張ってねって送り出してくれた田舎のお母さんとお父さんの期待に応えたくて、独り立ちしたんだから迷惑かけられないって思って、ひたすら耐えて……

やばい、なんか涙出てきた

「ううう、やりたいこと沢山あったのに……」

「ねえねえ！俺シロ！お姉さんどうしたの？」

ひょえ！い、いきなり後ろから犬！？

「ああ！わかった！鬼灯さまに怒られたんでしょ！俺もよく怒られるからさあ、わかるよ、おっかないよねー！」

「ええと…」

「おいシロ、勝手に決めつけて失礼だろ」

……声が渋い…キジ？
ということはもしかしてサルも……

「なあなあ、お姉さん見ない顔だな！もしかして中途採用？」

いたわ

「ええー！じゃあ俺たちと一緒だね！」

「まあ、そんな感じです」

「で、どうして泣いてんだ？俺らで良ければ相談乗るぜ」

え、優しい……初めてキジにキュンとしたわ

「ちょっと辛いことを思い出して。でももう大丈夫です！｣

「そうなの？いいんだよ！遠慮しないで！」

おう……グイグイ来る系の犬じゃん

「おいシロ！なに先輩風吹かせてんだよ！」

「あ、あははー」

でも、気持ちが楽になった気がする

「いえ、皆さんのおかげで元気になりました！なんか、地獄っていい所ですよね、皆さん優しくて」

「俺も地獄好き！あ！そういえば仕事行かなきゃ！！じゃあね！」

「またね〜」「またな」

「はーい、またいつか！」

なんか嵐みたいに過ぎてったわ……楽しかったけど