【鬼灯の冷徹】社畜は死んでも働きます！ (ページ16)

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情けないからミドリムシになりたいページ16

「本当に、申し訳ございませんでした」

こちらは何かと申しますと、私の得意技、「土下座」というものでございます

手の位置、角度、全体のバランス、全てにおいて完璧なまさに“プロ”の技
今までに何百回、いや何千回と土下座をしてきた者のみがなせる技でございます

……ほんとに申し訳ない
申し訳なさすぎて地面にめり込みそう
穴があったら入りたい

本当だったら、私に近づいてきた亡者をベテランの凄腕バリ強の方がボコボコにする予定だったんだけど、私が勝手に暴走するから予定が狂ってしまい……

「ははは！いいよいいよ。あんた初めてなんだろ？誰にでも失敗はあるもんさ」

うう、優しさが身に染みる……
この方見た目はすっごい怖くてヤクザの組長みたいなんだけど、心は宇宙並みに広い素敵な方

「でも、どうしましょう。Aちゃんが怒ってる姿は他の亡者にも結構見られちゃったし、この先Aちゃんの方に寄ってくる亡者がいなくなっちゃったわ」

「お香さん、本当にすみません」

謝ることしかできないのも情けない……

「うーん、呵責係にするには、ちと弱っこいしなあ……あんた、なんか得意なこと有るかい？」

「……掃除なら、得意です」

「おっ！なら拷問器具綺麗にしてもらうか！お香さんや、それでいいよな？」

「はい、じゃあAちゃん、向こうにある拷問器具洗ってくれる？」

「はい！この度は誠に申し訳ございませんでした」

「ふふ、もういいのよ。その代わり、次はしっかり頑張ってね」

「はい！頑張ります！」

次こそは役に立たなきゃ