【鬼灯の冷徹】社畜は死んでも働きます！ (ページ15)

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堪忍袋の緒ブチブチ案件ページ15

「はあ！？なんだって！？クソジジイもういっぺん言ってみな！！！」

「ひぃぃ！な、なんでもございません〜！！！」

「てめえの髪の毛の生き残り全部ぶち抜いてやるからな！」

ﾌﾞﾁﾌﾞﾁﾌﾞﾁ

「ぎゃあああ！！！」

唐突に物騒なことになってるけど、私今ほんとに頭にきててツノ生えそうなの！

何があったかと言うと、時は戻って昨日の夜から

昨日はあの後お香さんと別れて、晩ご飯食べて、お風呂入って、早めに寝たのね

そうそう、晩ご飯のエビフライ美味しかった！

でね、朝起きて、午前中は特に事件も無く閻魔殿のお掃除したのよ

……まあ私がバケツの水ひっくり返して鬼灯さんにぶっかけたのは事件っちゃあ事件だけど

でもそれもいつもの3倍くらい眉間のシワ深くした顔でちょっとお説教されるくらいで済んだの！

問題は午後

お昼にこれまた美味しい魚の煮付け定食みたいなのを食べて、お香さんに呼ばれた衆合地獄に行ったの

愛憎渦巻く昼ドラ地獄を見ながら待ち合わせ場所に行って、お香さんに

「Aちゃん、この着物着て亡者を呼び寄せる仕事をお願いね」

って言われたわけですよ

その呼び寄せるってのが、色っぽい感じで

「お兄さん、ちょっと来てくださらない？……♡」

みたいにやるやつで、要するに私の人生で全くの無縁だった “色気” 全開バーン！！のお仕事だったの

でも私、頼まれたからには全力で頑張るよ！

「お、おおお兄さん、こっちにおいでー」

………全力よ？これが私の精一杯の色気

で！ここで登場したのが冒頭のクソジジイ

このいたいけな私に向かって

「けっ、胸の小せえブスがなんか言ってらあ」

「………」

はあ？？！！って思うでしょ？
でも私頑張って耐えたよ！だって流石にお仕事頼まれて行ったのに、問題起こす訳にはいかないって思ったから

でもね、この後またあのジジイが

「ったく何とか言えよな！まあお前みたいな女は、雑巾みたいに使い捨てるのに丁度いいだろうなあ！」

「……！！」

この言葉で、私が生きてきた人生の全てを馬鹿にされたように感じたわけ

地獄に来るまで、毎日ずっと仕事ばっかだったけど、ブラックだったけど、それでも私が仕事を頑張れば、他の誰かが少しでも楽に、幸せになってくれればて思ってた

でもそんな私の頑張りも、こいつみたいなクソジジイに使い捨てられてただけだって思ったらもう我慢できなくて、

ﾊﾞﾁﾝｯ!!

気がついたら一発ビンタかまして、冒頭に至るって訳です……