― ページ13
_
レッスンからの帰り道
少し赤くなっている腕をさすり
今日の事を振り返った
…私はジャニーズJr.なのかな？
だとしたらダンスがしたいって
だけの覚悟じゃついていけない
本格的に男の子として生活しなければ
ならないし女だからって
守られてばかりではいけない。
あいつが言ったように女だからって
特別扱いも受けたくない
ふとビルを見上げると
コスプレ専門店が目に入った
ここなら売ってるかもとお店に向かう
―――――――
お店に入ると
見たことあるキャラクターの服や
ウイッグが売ってある
どこにあるのかなって
店内を見渡せば派手髪の可愛い店員さんが
何か探してますかーっと声をかけてくれた
店員さんのおかげで無事目当ての物が
買えた。きっとまた来るだろうと
ポイントカードと店員さんの名刺を貰った
あ…あの店員さん男の人だったんだ
めっちゃ可愛い服にメイクしてたから
女の子だと思ったけど…笑
仲良くしてねって名刺を渡してくれた姿を
思い出して、凄いなーって感心した
―――――――
家に帰ってきても誰もいなかったから
部屋に入って今日買ったものを取り出した
鏡の前に立ち買った物をとりあえず
つけてみる。ちょっと苦しいけど
慣れないといけないから
今日から寝る時以外はこれを付けないと
嫌でも気になる成長する膨らみ
ダンスしてる時に揺れる違和感が
前よりもずっと増した気がしてた
これで潰して服を着れば
全然目立たなくなった
さすがコスプレ専門店のやつである
ベージュ色でしっかり潰れるが
多少苦しくなるぐらいのキツさ
ダンスも数をこなせば慣れそうだ
鏡に映る私は
もう、女の子じゃない。
男の子そのものだった。
私を捨てて僕になるんだ。
まぁ今までもそうしてきたけど
今まで以上に男に
自分の身は自分で守らないと
今日私は"僕"になる
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆな(プロフ) - ゼロなさんのお話の書き方大好きです！続きを待っていてもいいですか？？ (2022年7月4日 10時) (
レス) id: 30a17c7ef3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぜろな | 作成日時：2021年5月26日 18時
