ボッチだった悪魔ちゃん (ページ2)

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ｼﾞｮｷｯｼﾞｮｷｯ

パラパラと落ちていく自分の白髪。

目が完全に隠れてしまって、腰まで長かった髪は目はちゃんと見えていて、後ろ髪は肩まで短くなっていた。

『よしッ！絶対にバビルスで誰かと仲良くなるぞ！』

彼女の目標は誰か仲がいい悪魔を作ることである。

ーーーーーーー

『えっと、お菓子も持ったし最近流行りのゲーム機もあるし、あ、あとちゃんと教科書もある！うん！完璧だね！あ、そろそろ行ったほうがいいかな？初日から遅刻なんて恥ずかしいもんね！』

最近お父さんとお母さんは出張に行っているので家は私一人でシンと静まり返っていた。

後ろにも横にも前にも誰も居ないことに少し寂しく感じるが今日からは違う！

待ちに待ったバビルス入学式！そこで仲がいい悪魔を作ってみせる！！

大きく翼を広げ空へと飛び出していく。

初日から楽しみだな！！

『アハハ…絶対遅れた…。』

「やっぱり入学式始まってるんじゃないかい？」

『い、いえ！大変そうですし最後まで手伝わせてください！ま、まだ大丈夫なので！！』

決して、決して迷子になったわけではない！！

ちゃんと門も通ったし、生徒会の人たちの仕事もちょっと拝見した！！

だ、だけどですよ…。

迷子になってた同じ新入生の案内をしたり、用務員さんが疲れたと行っていたから手伝ったりしているうちに時間が過ぎちゃってたんだよね…。

もう入学式絶対始まってるよね…。というかそろそろ終わってるよね…。
まぁ、新入生も多いし流石に気付かれはしないと思うけど心に来るものがある。
初日から遅刻って、バレたら絶対怒られるよね…。

そう思っていると自分の中の魔力が少し増えたような気がした。

これは私の家系能力「我慢」
ストレスを感じると自分の魔力量が増える能力だ。
自分の特異体質もあって、魔力量だけは自身がある。
まぁ、私はこの能力をあまり好いていないが…。

「いやぁ…。本当に助かったよ。ありがとうね」

『いえいえ、時間が空いてたらまた手伝いますね。体、気をつけてください。本当にいつも掃除とかをしてくれてありがとうございます！』

ペコっと軽くお辞儀をして言い切ると、全速力で会場まで向かう。

『ギリギリ間に合いますように！！……ですよねー。』

ついた入学式の会場に新入生の姿は殆どなかった。
そりゃそうですよね。知ってました。はい()

『まぁ、バビルスの見学でもしてよっかな…』