悪女には表と裏があるらしい。２

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謙杜side



やることもなく、ただボーっと家で過ごしていた。




本当であれば学校へ行くべきなんだろう。





でも、どうしてもあの出来事を思い出してしまって、自然と足が止まってしまう。




動け、足…そう思っても、一歩が出ない。




バカみたいだよな、そう思う。




だって本当につらいのは、俺じゃなくて、Aと駿佑くんなんだから。




ふと、スマホの通知音がした。




表示には、『大吾くん』と出ていた。




謙杜「…もしもし。謙杜です。」




大吾「あ？謙杜くん？大変や、Aが…」




謙杜「…え？」




大吾「Aが…昏睡状態になった」




謙杜「…えっ、と、、、どういう…」




大吾「階段から落ちたんや。…スノストと、愛奈のせいや。」




…嘘だろ…なんで？なんでなん！？




Aはいつも頑張ってるやん！辛くても笑ってるような人やん！！




せやのになんで！？




…なんで俺じゃないん！？




なんで文句ばっか言ってる俺じゃないん！？




Aは…何も悪くない…せやのに…




大吾「…Aが目覚めるまで、俺たちに協力してくれへん？」




謙杜「どういう…ことですか？」




大吾「こうなったのはすべて、愛奈とスノストのせいや。だから、その復讐のために、協力してほしいんや。」




Aの…Aのため…




俺はギュッと拳を握りしめた。




謙杜「…わかりました。俺、大吾くんたちに協力します。」




Aを傷つける奴は…俺が許さない。

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