ハムスターの君は天使でもある(黄)

題名思いつかん ページ31

『おやすみなさい』



部屋に戻って莉犬のツイキャスを開いた



まだ始まったばっかりみたいだな……



歌い手の莉犬と私と会ってくれる莉犬は少し違う



リスナーさん達を大事に思ってる莉犬も好きだ



でも……やっぱり少しだけ距離を感じるっていうのもある…



『別に付き合ってるって訳でもないしね』



莉犬にだって彼女の１人くらいできてもおかしくないし……


『無理無理。だって幼なじみだもん……』









る「この人……」



『うわっ！？びっくりした！』



る「Aさんの友達の」



『幼なじみです…幼稚園の頃からの……知ってますよね？』



る「……好きなんですよね」



『え？///いや別に……』



る「だって、初めて会った時これ見ながら話してくれました」



そっか……そういえばるぅとさんってあのハムスターだったね



確かに話したわ……



『…小学校の頃から……ずっと好きだったんです』



『まぁ、叶うはずもないんですけど……莉犬は私を友達だって思ってくれてるから』



る「……叶います！」



『え？』



る「僕は天使ですよ？恋の願いなんて朝飯前です！」



『いいんですか？私が言うのもおかしいですけど、るぅとさんって私のこと好きなんじゃ……なのに叶えちゃって』



る「確かに……僕はAさんが大大大好きです。莉犬さんよりAさんが好きって自信があります！でもそれでも僕は、Aさんが幸せな方がいいんです！そのためなら何でもできる気がします！」



『……嬉しいですけど、私は天使の力とかは使いたくないです』



『ペンの時と同じで、やっぱり自分で頑張りたいんです。だから、るぅとさんの気持ちで充分嬉しいんです』



る「…分かりました。頑張ってください！」



『はい//ありがとうございます』ﾆｺｯ



るぅとさんのおかげで、少しだけ勇気が出た



次に会う時伝えてみようかな？この気持ち……



『あ………よく考えてみたら莉犬って歌い手だし告白とかして大丈夫なのかな？』



る「きっと大丈夫です！告白しちゃダメなんて決まりはないですから」



『………ありがとう』



ねぇ



莉犬は私が“好き”って言ったらどう思うかな？



引かれるかな？



それとも……



“俺も好き”って言ってくれるかな



言ってくれれば嬉しいな……

お出かけ→←試着

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す