1-10 ページ10
「…うるさ。」
目覚まし時計の音で起きる。
まだ眠気が残るけど学校がある。
制服に手を掛ける。
カッターシャツ、ズボン、ネクタイ。
カーディガンも着て鏡の前で変なところがないか確認する。
「…洗面所行こ。」
部屋から出ると廊下は冷えていた。
スリッパを履いていてよかったと朝起きると思う。
眠気覚ましに顔を洗う。
ここらでようやく頭が動く。
起きた時の僕は目がほとんど閉じてて前が見えない。
だったら目を開けたらいいと思うかもだけど眠すぎてあかない。
別に顔を洗ったら目は開くしこのままでもいいと思ってる。
「…お兄ちゃん。」
リビングにはお兄ちゃんがいた。
そりゃあ一緒に住んでいるからいるだろうけど。
「Aおはよう。」
「おはよう。」
特に変哲のない会話。
一言二言で終わる。
僕のことを推しているようだけどあまりパニックになったりしてないで安心した。
「…行ってきます。」
「行ってらっしゃい。気を付けてね。」
「はい…」
僕の高校は一応スマホOK。
でもお家の人に連絡するときしか使っちゃいけない。
何かあったときのために持ってきている人も多い。
「…」
最近慣れてきた道を歩く。
いつも通り散歩しているおばあさんがいる。
「あら、こんにちは。」
「…こんにちは。」
毎朝挨拶をしてくれる。
返さないと失礼だから返す。
普通の登校だと思う。
⋄
88人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者ホームページ:無し 作成日時:2021年10月31日 16時