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「ここが家だよ。」
「大きいですね。」
「そうかな…」
優希さんがドアノブに手をかける。
するとドアが開いた。
「…鍵、閉めたんですよね…?」
「…開いてる。」
背筋がゾッとした。
誰か…いるの?
恐怖から優希さんの服の袖を握った。
「…Aさんはここにいといて。」
「…いえ、僕も行きます。」
決心して家の中にお邪魔する。
…靴がある。
「…優希さん。合鍵とか誰かに渡しました…?」
「…渡してる。」
どこかほっとした。
侵入者なら靴を脱いだりして痕跡を残さないだろう。
「…ねえ、いるんでしょ
聡也くん!」
聡也…?
優希さんの知り合いかな?
「なんだよ、いつもさとみくんって呼んでんのに…誰?」
僕を見てそう言う聡也さん(?)。
「…白蓮Aです。」
「タメ語でいいぜ。桃原聡也。よろしく。」
手を差し出されたので握手する。
…どういう関係なんだろ…
「んで、どういう関係?」
「義理の家族、か…」
「会ったその日に兄弟って言われたから吃驚したよ〜」
お二人の話を聞いていると白いもふもふが近づいてきた。
…わんちゃん?
「あ、たぴちゃん。」
「たぴ…ちゃん?」
たぴ…たぴ…たぴおか…?
カエルの卵みたいな黒い…
「たぴちゃん、可愛いでしょ?」
「はい、可愛いですね。」
なんて呼ぼう…
とりあえずたぴさんで。
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作者ホームページ:無し 作成日時:2021年10月31日 16時