【幼児化】すとぷり保育園！

＃４５ ページ45

.

「丁度いいじゃん、キスしちゃいなよ」

と、からかい気味でいうころんくん。


じぇるくんの方を見るともうおふとんにしっかりはいってすやすや寝息をたてている。

正直、悩んでいる。

キスするべきか、それともまた諦めずに大人に戻す方法を探すか。


超えちゃいけないラインだって分かってるけど、私は彼らをちゃんと元いた場所に戻してあげたい。

大人に戻したい。



「事故ってことにしてあげるからさ、ね？」


最後の悪魔の囁き。


私は決心して、一度、目をぎゅっと瞑った。

ゆっくり開いて、深呼吸、ころんくんの方をじっと見つめた。


『…もしこれで、戻らなかったら』


(もう、キスはしない…。)



ころんくんは うん。と、頷いて私の頭を優しく撫でた。


「僕達の為にありがとね。」



私はじぇるくんの枕元に座り込んでそっと彼の顔を覗き込んだ。

可愛い寝顔。

ごめんね、先生なのに。


深く深呼吸をし、私は覚悟を決めた。


じぇるくんの唇に私の唇を近づけ、ぎゅっと目を瞑った。

小さくて柔らかい唇に私の唇が優しく触れた。


.

＃４６→←＃４４

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す