【コラボ】学園という名の…【歌い手】 (ページ8)

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やっぱり～女主視点～ページ8

「＿＿＿柚子生徒会室、行こ」
『…は？』
なにを言っているんだこの人は
今会ってはいけない人がここにいると、さっき会ってしまったと言ったじゃないか
生徒会室になんて行ったら確実に会うんじゃないの？

『歌詞さん…なに言ってるんですか』
「だから生徒会室に行こうって言ったの」
『貴方はバカですか』
「ん？」

あ、言い過ぎた…
歌詞さん目が、目が笑ってないですよ

『…私は行きません。歌詞さんだけで行ってください』
目を逸らして言う
特になんの反応も見せない彼は少しずつこっちへ歩み寄ってくる

『…っ、この学校にも…もう来ません！』
その言葉と同時に立ち上がり走り去ろうとした…だが、

「…また逃げるの？」

静かな声で歌詞さんが問う
答える必要もない。そのまま走り去ればいい
そう思うのに足が止まって動いてくれない

私が歌詞さんに背を向けたまま立ち尽くしていると、
いきなり腕を掴まれて何処かへつれていかれる

何処に行くかなんてわかってる
だから、

『いやっ、歌詞さん！放して！』
そう足掻いてみるも彼は男性、びくともしない
止まるどころかどんどん進んでいく

『歌詞さん…！』
「着いたよ」
目の前の少し大きめの扉を歌詞さんが開こうと手を伸ばした

・

＿＿＿そうしたら

・

『なっ！？』
あの人がいた

『っ……』
私は声を出すことも出来ずにただ目を逸らした
それが精いっぱいだった

「空！！」
久しぶりに聞く彼の名前
走っていく彼を追って部屋を出ていくナノさん

必然的に私と歌詞さんに集まる数人の視線

足がすくんで動けない
体が震える
声が出ない

＿＿＿＿＿＿ここにいたくない

「…こんにちは柚子ちゃん」
最初に口を開いたのはそらるさん
一応知ってはいる

でもそれに反応できない

さっきのナノさんの私を見る目…
まるで〝消えてくれ〝とでも言われたように思えてしょうがない

＿＿＿＿＿＿＿＿やっぱり無理だよ

もうその気持ちしかない