【コラボ】学園という名の…【歌い手】 (ページ7)

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昔みたいな～男主視点～ページ7

『……』
さっきから全然仕事が進まない
それは多分首の傷の痛みのせいだろう

「…空」
ナノもそれに気付いたと思う

『ん？』
あくまで冷静にナノをみる
まあ、バレると思うけど

「さっきから手が止まってるよ？」
やっぱり気づいてた
変なとこ鋭いんだよな

『ああ、うん…』
それに気づいたのはナノだけじゃないようで

「無理なら今日は上がっていいぞ？どっかの誰かさんも仕事させないとだからな」
そう言ってそらるさんは96店長の方をみる

「「あはは…(；´∀｀)」」
当然苦笑いしか返ってこない

「空の分は俺がやっとくよ」

「天月、お前も休め」
まあ誰でもできる仕事だ
別に天才的な天月君がやらなくてもいいのだが

『…じゃ、寮に戻ってます』
そう言って帰りの支度をする

『ナノ、こんなこと言ったら多分怒るだろうけどさ』
帰り際に言っとこう

「うん？」
『廊下で人とぶつかったんだよね』
「それが？」
『その人ってさ、もしかしたらあいつかも…』
「……歌詞太郎が探してた子も？」
『多分……』

周りは話がついていけないみたいだ

「そういえば歌詞太郎は？」
天月君があたりを見回す

「あいつのことだすぐ戻る」
ああ、またクラクラしてきたな
もう戻ろう

そう思い生徒会室の扉を開けた

『なっ！？』
そこには歌詞太郎さんと

あいつがいた

『っ……』
向こうも目をそらしたが俺は

「空！！」

廊下を走った
あいつが見えなくなっても走った

外は雨が降っていた
ああ、雨は嫌いだ

あの日のことを思い出してしまう

アメリカの雨は日本とは比べられないくらい冷たいんだ
あの日もそうだった

息が切れても走って無我夢中で走った先は校庭だった
なぜここに来たのかわからないが校庭の端で震えていたかった
雨が強くなっても戻る気はしなかった

寮にあいつがいそうで怖かった