【コラボ】学園という名の…【歌い手】 (ページ50)

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少しの優しさ～男主視点～ページ50

『柚子も俺のこと嫌ってるふうにしてくんない？』
そう言った瞬間柚子の表情が変わった

まぁ…そうだろうけどさ

「じゃ、お願いね」
そう言って寮をあとにする
柚子が俺を信じ続けたら俺みたいなことを黒川がするかもしれない
それに生徒会でどれだけの人が信じてくれるかまだわからない

[黒川の話聞いた？]
『一斉送信っと…』
とりあえず今はこの髪をどうにかしないと…
学校を出てしばらく考える

「あれ、空君？」
誰だろうと振り返ると

「私、覚えてない？」
この声は…

「よくナノくんと一緒に髪の毛切ってあげたんだけどなぁ」
そう！
近所の床屋の人
腕がプロ級なんだっけ

「思い出した？」

『はい』
この人に髪を切ってもらおう
事情を話すとすんなり許可をもらえた

・
・
・

「空君携帯鳴ってるわよ」
見ると生徒会からの返信だった

[きいたー]
[涙目で話してたよ]
なるほど…
ここからは直接話したほうがいいな
礼を言ってまた学校に戻る

「空、」
校門のところにらむ先輩が立っていた

『なんですか？』
なるべく髪を見せないように深くフードを被る

「…無理すんなよ」
肩をポンと叩いて校内へ姿を消したらむ先輩
俺はその些細な行動が嬉しくて自然と笑顔になっていた