【コラボ】学園という名の…【歌い手】 (ページ23)

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教室に～女主視点～ページ23

右に進んだのはいいけど…

『…やっぱりわかんない』
なんか誰もいないし、声さえもしないし

『だーれーかー』
ぼそっと呟いた
もちろん誰かが答えてくれるわけもなく

途方に暮れていた時、かすかに数人の声が聞こえた
『！！…こっち、かな』

左に曲がって軽く走る
でも声は遠くなるだけで…ついには聞こえなくなってしまった

『はぁ…』
「どうしたの？」
『ひゃい！？』

突然声をかけられた
しかも前から
ヤバい全然気づかなかった…

「あ、ごめんビックリしたよね」
『い、いえ大丈夫です』

顔をあげると、そこには先輩と思われる男子生徒
ていうかほっそい
私より細い
髪の毛ぽわぽわしてるし…なんか可愛い…は失礼か…でも可愛い

「あのー…？」
『あっす、すいません！…空さんって人知りませんか？』

なんで空さんなんだ
歌詞さんでもいいだろ、なんて思ってももう遅い

「あぁ、空くんなら教室にいると思うよ」
『えと、どの教室かわかりますか？』
「すぐそこの…後ろの角を曲がらずにまっすぐ行ったところだよ」
『あ、ああありがとうございましたっ』

頭を下げてお礼を言ったら笑われたけど、とにかく忘れないうちに行こうと思い
教えてもらった通り後ろに走り出す

もっとちゃんとお礼言えばよかったかな？

『それよりも、えっと、どっちだっけ？』
右？左？えぇーーーっと……あ、曲がらなくていいんだ
危ない危ない…
そして見えてきた教室
勢いでそのまま扉を開く

ガラッ

『！？』

『あ…』

ほんとにいた
え、でもどうしよう
空さんビックリしてるよ

と、とりあえず

『あ、あの…』

『…なに？』

『私とな、ナノさんの関係を聞きたくて…』

『……』

『さっき…私がナノさんに、殺されかけたっ…て言ってたから…』

あぁぁああ
どうしよ
聞いちゃったよ
なんかまずいこと言ったのかな？

空さんなにも言わないよ…

あぁぁ…

私の悪い癖が…

＿＿＿＿＿逃げたくなってきた