飽く迄も一般人を貫き通す-参-

佰壱 ページ25

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あれから数ヶ月の時が流れた

蒸し暑い夏も、紅葉落ちる秋も過ぎて

季節は冬……


この世界に季節の概念は存在しないと、かの偉人は云っていたけれど

悪いが四季がないと、こう……




人間的に可笑しくなるね！(適当)









そして私は、一人森さんに呼び出しを喰らっていた。




『……はい、首領』

森「やあ、来たね

最近任務をよく頑張っているみたいじゃないか、紅葉君もよく君を褒めていたよ」

『ありがとうございます』

森「うむ、今日は君に二点

重要な話がある。」







……またエリス嬢のお菓子作り？

エリア嬢に関わる時だけ、森さんは何時も真面目な顔付きになる。



次は何だろう？


今の季節だと蜜柑や林檎だけど

タルト……かな







森「君も、徐々此処での生活に慣れた頃だろう？

だから君に引越して貰おうと思ってね」

『…………はい？』





引越し？

否、此処家じゃないし

何？どんな引越し？








森「君が今使っている部屋があるだろう？

元々あの部屋は中也君の部屋ではないんだよ」

『はあ……』






そうなんだ？

確かに幹部が使っている部屋にしては、階は低いし

端とは云え隣に並ぶ部屋は、仮眠室ばかりで



……仮眠室と並んだ中原の部屋(爆笑)

的な事を思っていたけど……そう云う事なんだ！？



だから廊下で色々な人と会う機会も多かったんだ。







森「元々は構成員の仮眠室をね、君が来ると共に空けたのだけど……

最近、少し構成員の人数が増えてね

あの部屋を元に戻す事にしたんだ。」






あの部屋も仮眠室だったのかよ！！

だよね、一部屋だけ違う部屋なんて判りにくいしね！







『じゃあ私は元の家に帰れる訳ですね』

森「いや？

中也君が住んでいるマンションの隣室を手配したから、明日から其方に住むこと」

『……はい？』








中原が本当はマンションに住んでいる事に、少し驚くが

否、同じマンションじゃなくて良くない？


然も隣て、別に良いのに




そりゃ、私の一人暮らしは怖いかも知れないし

何時、逃げ出すかも判らないし？




……仕方無いのかなぁ……






森「と云う事で、これ鍵ね

あと家具は好きなの揃えると良いよ、最近任務でがっぽり稼いだだろう……？」




森さんから飛んできた鍵をキャッチして、見ると184の数字


184号室……か









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