___ ページ8
・
「えっと、相場Aです!都内在住……だった?えー料理が好きです!よろしくお願いします!」
「あははAちゃん堅い〜!閻魔じゃないんだからそんなかしこまんなくていいしそれに、君のことはぜーーんぶこの閻魔帳に書いてあるからー!」
たはーっと笑って取り出したのは閻魔大王様の趣味がよく見える手帳。まあ…うん、厨二病なんだな。意外に。
「釈迦様!また閻魔大王様の元から閻魔帳をとってきたんですか?!やめてください私が怒られるのですよ!」
「もう案内人ったら厳しい!だって死者の情報が閻魔帳にしかないんだよ?!もっとテクノロジー入れてこうよ!」
「私にも名前はあります!」
案内人さんの様子的に釈迦様にはだいぶ手焼いてるんだな、というのは分かる。だからあんなに緊張はいらないとか言ってたんだ。
「あの、怒られないんですか?それと私の思っている釈迦様とだいぶ印象が違います!」
「まあ閻魔とはマブだし大丈夫だって」
マブなの????
「それに現世の教科書に出てくる『シャカ』は私じゃなくて私の父ね〜もう堅っ苦しいしシャカやり過ぎだったからつい100年前から私が釈迦やってんだよね」
軽。てかシャカってそんな職業的な名前なの?
釈迦様は突然いろいろな事を知って完全にショートした私を置いて、「閻魔字汚」とか言いながら閻魔帳をペラペラめくっていく。
「まあお喋りはここら辺にして、うんうん、君はそこそこ徳積んでるしまあ私が気に入ったから該当するでしょう!」
「釈迦様私情を挟むのはおやめください。これは大きな選択なのですよ。」
該当?選択?何を言っているのかさっぱりわからない。
「えっと…?」
「Aちゃん、つまりね貴女現世に戻れるわよ」
・
12人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ピーチフラペチーノ | 作成日時:2024年3月11日 18時